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とちぎ地域医療/「国立栃木」が分娩縮小/常勤医減、休止も視野/塩谷総合は年末で休止/県、実態把握へ 2006.12.14 朝刊 宇都宮市の国立病院機構(NHO)栃木病院が、来年四月以降の分娩(ぶんべん)対応の大幅縮小を決定し、八月以降の休止も視野に入れていることが十三日までに分かった。矢板市の塩谷総合病院も今年末での休止を決めた。(3面に関連記事) 県内では今春以降、分娩対応の休止に踏み切ったり、休止を検討する医療機関が相次いでいる。こうした医療機関が対応してきた分娩件数は、年間およそ計千五百件に上る。受け皿になる医療機関は限られており、さらに休止が続出すれば県内産科医療が危機的状況に陥る恐れがあることから、県も実態把握に乗り出した。 分娩対応の休止はいずれも「新医師臨床研修制度」に伴う産科常勤医不足が主因だ。宇都宮地区では今春、宇都宮社会保険病院が産婦人科診療を休止。NHO栃木病院が休止すれば、同地区の三中核病院のうち分娩ができるのは済生会宇都宮病院だけになる。 NHO栃木病院によると、現在四人の産婦人科常勤医が、派遣元の大学医学部による人材引き揚げで、来年八月からは一人になる。 同病院は年間約五百件の分娩対応をしてきたが、常勤医減に伴い、来年四月から七月までの分娩は月約十件に絞り込む。八月以降は分娩に対応できる体制ではないとして、分娩の予約を受け付けていない。 山崎晋病院長は八月以降について「常勤医を現在のように確保し、これまで通りお産を継続することは困難」と言及。十六人いる助産師の機能的登用や、近隣の中核病院との連携強化で事態の打開を図りたい考えだ。 一方年間約百件の分娩に対応してきた塩谷総合病院は今月末で休止する。産婦人科常勤医が今春、一人減の二人になりながらも継続してきたが、安全対策などの面から「責任ある医療提供が困難」と説明している。 日本産婦人科医会の野口忠男・県支部長は「現段階ならかろうじて別の施設で吸収できるかもしれないが、状況が深刻化すれば県内で分娩できる体制が損なわれることもあり得る」と指摘。 県医事厚生課は「まずは実態を正確に把握することが必要だ」として、情報の収集と分析を急いでいる。 ◇ズーム◇ 新医師臨床研修制度 医師に幅広い診療能力を身に付けさせる目的で、2004年4月に導入された。国家試験合格後2年間かけ、基本的な7分野を数カ月単位で回る。今春で一巡したが、制度を機に大学に残る研修医が減り、人材不足になった大学が市中病院に派遣していた医師を引き揚げている。 下野新聞社
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