質問
・医療経営財務協会と野村ヘルスケアーの提携は具体的に何か決まりましたか?
回答
・ 『野村ヘルスケアー・サポートは新春セミナー(医療法人の身の振り方)を全国の 野村證券の支店所在地で開催します。
関東地区の2月中旬を皮切りにおおむね6月までに全支店で開催いたします。
参加費は無料です 。先着順で定員になり次第締め切らせていただきます
全国の開催日は決定次第お知らせいたします』
講師は 同社顧問 の長隆の他 東日本税理士法人グループの公認会計士・税理士が務めます。
シュミレーションの解説は金融機関から評価の高い根岸公認会計士(医療経営財務協会会員)が担当します。
シュミレーションや個別相談は地元の医療経営財務協会会員や野村證券の紹介する税理士が担当します。

『医師医療法人の身の振り方セミナー』 開催の趣旨
1.第5次医療法改正と一人医師医療法人
第5次医療法改正で、医療法人の非営利性の徹底というコンセプトのもと、医療法人そのものの本質が変わった。具体的には、改正後に設立される医療法人と改正前の医療法人では、残余財産の帰属先が異なるという点である。
現行の医療法人のモデル定款は、解散時又は退社時に出資額に応じた残余財産の分配が受けられる。しかし、改正後の医療法人では、簡単に言ってしまえば残余財産は国のものになってしまう。
医療法人は、配当が禁止されている。解散時又は退社時に残余財産を分配すると言うことは、配当することに他ならない。よって、この配当禁止規定を徹底するため、今回の改正が行われた。
2.拠出型医療法人
改正後の医療法人は、拠出型医療法人といわれる。設立時に財産を拠出し、解散時又は退社時の払い戻し額は拠出額を限度とする。拠出金より拠出額に応じた残余財産が少なければその額まで、それより多ければ拠出額まで、ということである。
これでは医療法人に拠出するメリットはないのでは?とも考えられるが、相続税の課税と言う面から見ると、最大でも拠出額までしか課税財産とならないので、今まで出資持分に課税されていた莫大な含み益に課税されなくてすむ。それは、医療法人の存続と言うことを考えるとメリットと言える。
現行でも出資額限度法人というのがあるが、あくまで定款のみの規定で法制化されておらず、相続税の課税を回避するには同族要件などの厳しい要件をクリアしなければならない点が大きく異なる。
ただ、19年度税制改正で拠出型医療法人の課税については触れられていない。拠出時にどういった課税がおきるのか、現行の持分なしの社団や財団をつくるときと同じように課税されるのか、現段階では明らかにされていない。
3.現行医療法人は拠出型に移行しなければならないか?
では、現行医療法人は新医療法施行後、強制的に拠出型に移行しなければならないかというとそうではない。経過措置が設けられており、「当分の間」存続できる。この当分の間がどのくらいなのか、永遠なのか、諸説があるが、憲法で保障されている財産権の侵害に当たるなど強制的に移行させるには、いろいろと問題がある。
ただ一方、永遠と信じていいのかと考えてみると、今後なんらかの期限が設けられる可能性も否定できない。
4、拠出型に移行すべきか、解散して個人経営か?
現行医療法人は、定款変更で拠出型に移行できる。しかし、このときどのような課税が起きるのかは19年度税制改正でなんら触れられていない。移行期限が定められればその時点で課税関係がある程度明らかになると思われるが、もし課税が起きないのであれば、移行してしまうというのもひとつの選択である。前述したとおり、今のままでは含み益が多い法人は莫大な相続税を負担しなければならないことになり、2代目に経営を移行しようにも法人経営がままならなくなってしまう可能性がある。2代目が診療所を継ぐ場合は、法人が存続することを考えればよいので、解散時のことは考えなくてよい。退社してもそのときに退職金をもらって、老後資金にすればよい。社員にならず理事だけになれば、経営にも参画できるし、役員給与も受けられる。
一方、移行時に何らかの課税が起こるのであれば、解散して個人経営にしてしまうというのもある。個人経営であれば、残余財産はすべて個人のものである。ただし、解散時に含み益に対して所得税が課せられる(みなし配当課税)。また、土地の含み益などがある場合にはさらに課税額が増える。このため、この選択は慎重に行うべきである。
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