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夕張市地元国会議員もその責任を痛感されています。再生へのチャレンジの成功として全国のモデルとされるよう一日も早い改革のスタートを期待します。与野党挙げての力強い応援団は心強い限りです。(長 隆)




国会から>飯島夕雁衆院議員(比例道ブロック、自民)*産炭地再生へ決意新た

2006.10.11 北海道新聞朝刊全道  
 「夕張市は残念ながら財政再建団体になったけれども、第二、第三の再建団体をつくってはいけないとの思いで政府に強く訴えました」
 空知管内六市町の不適切な長期借り入れ(ヤミ起債)問題で、返済財源への協力を経済産業省に求め、空知産炭地域総合発展基金・基盤整備事業分の取り崩しを認めてもらった。
 ただ、自治体側には一層の財政再建策が求められており、「厳しい状況は変わっていない。自治体は自主自立のため、歯を食いしばらなくてはならない」と気を引き締める。
 今回の問題では地元選出議員の責任を痛感。「マチの健全な再生のためにお手伝いするのが私の立場。公共事業など国への要望があれば、臨機応変に相談に乗りたい」と決意を新たにしている。
北海道新聞社
 




ヤミ起債返済へ基金取り崩し決定*道と地元 続く苦悩
2006.09.23 北海道新聞朝刊 
     
 
 空知管内六市町の不適切な長期借り入れ(ヤミ起債)返済問題は、来年の統一地方選や参院選を視野に入れた国会議員らの動きもあり、当初は取り崩しを想定していなかった基金の基盤整備事業分(旧基金)の規約自体を変える荒業で、一応の決着を見た。関係市町側は「手切れ金」を受け取る格好だが、疲弊した財政を根本治療するには程遠く、関係市町の「監督役」となる道は、重い課題を抱えることになった。(ヤミ起債問題取材班)
 
*産炭地対策と決別*経産省
 
 「新たに財政支援を求めないという政府・与党合意文書もつくったんだから、本当に最後だ」−。経済産業省幹部は二十二日、財務省が基盤整備事業分五十億円の取り崩しを容認したことにより、新たな財政再建団体の登場を回避できたことに胸をなでおろすと同時に、旧産炭地対策との決別を宣言した。
 
 ヤミ起債発覚直後、経産省内には「自業自得だ」とし、関係市町の自主再建断念もやむなしとの雰囲気があった。しかし来年の統一地方選や参院選をにらんだ自民党は、空知管内を選挙区とする飯島夕雁衆議院議員や武部勤幹事長らが基金取り崩しの容認を働きかけ、「第二の夕張」回避へ救済策づくりへ踏み出した。
 
 最後の難関は安易な取り崩しが続出することを警戒する財務省。武部幹事長らを巻き込み、「財政出動を国に求めない」などとする内容の政府・与党合意文書づくりで乗り切ろうとしたものの、二十日夕になって財務省幹部から「道内自治体のけじめがついていない」と注文が付いた。経産省が同日深夜に高橋はるみ知事に連絡をとり、「関係自治体に財政健全化計画の策定を求めてほしい」と要請。これを知事がのんだことで財務省の壁を何とか乗り切った。
 
*財政運営綱渡り*関係市町
 
 「ようやく決まった取り崩しを有効活用したい」(加賀谷政清上砂川町長)。ヤミ起債一括返済後に財政再建団体転落が懸念された歌志内市と上砂川町は二十二日、空知産炭地域総合発展基金の全額取り崩しが可能になったことを歓迎した。知事が両市町に指示した財政健全化計画策定についても、「早い時期にまとめたい」(泉谷和美歌志内市長)と取り組みを急ぐ構えを見せた。
 
 しかし新たに決まった旧基金五十億円の取り崩しは、道路などの一般公共工事を対象にできるとはいえ、「地域発展」という目的が求められる。急激な過疎化で投資的事業が減る一方の両市町にとって、取り崩し対象事業を創出すること自体、簡単ではない。
 
 「過去七年間の人件費削減も、同じ期間の交付税減にのみ込まれた」(歌志内市)など、両市町の財政悪化は深刻で、来年度以降は再び再建団体転落スレスレの綱渡りの財政が予想される。
 
 高橋知事は、同日の記者会見で「ここで財政的になんとかしのげても、関係市町に自助努力でやっていくという意識で地域づくりを進めなければ、また同じような状況に至る懸念がある。ここは通過点にすぎない」と硬い表情で述べた。今回の取り崩し容認が、旧産炭地の財政問題の抜本解決につながらないことは、経済産業省出身の知事が、誰よりもよく分かっていることだった。
 
*道に重い結果責任
 
 <解説>空知産炭地域総合発展基金の取り崩し容認により、夕張市を除く空知管内五市町は財政再建団体入りを回避できる見通しとなった。しかし、代わりに道が選択したのは、赤字決算が避けられない歌志内市と上砂川町を事実上の管理下に置き、いわば“準再建団体”とする異例の措置だった。
 
 国は取り崩し容認の条件として五市町の自立を強く求め、道も各市町の財政運営を監視し、健全化を図ることを国に約束した。これまで五市町に「自助努力」として歳出削減策の知恵を絞り出すように求めてきた道が、今度は同様のプレッシャーを国から受けることになる。
 
 しかし五市町に歳入増は期待できない上、国から追加支援も求めないことを条件とされ、財政健全化に向けた道すじは見えていない。道は歌志内市と上砂川町に財政健全化計画の策定を求め、市から町への移行や、周辺市町との合併などを促す考えだが、疲弊しきった市町財政を立て直す切り札となるかは不透明だ。
 
 そもそもヤミ起債問題は道が容認したことが発端でもあり、道もその責任の一端を認めている。基金は国と道が出資しており、六市町の借金返済に事実上、国と道が広く集めた税金を使う格好になるが、それでも道は取り崩しを求めた。こうした背景からも、再建策の結果責任は関係市町だけでなく、道も問われることになる。(高橋俊樹)