医師の不足対応の目途
新年おめでとう御座います。昨年は世界中、戦争、テロ、震災、水害が荒れ狂い、地球全体が悪魔に翻弄されたような1年でしたが、そんな状況の中で皆様と共に健康で新しい年を迎えられましたことを心からお喜び申し上げます。 医療界を巡る動きは昨年ほど激しい年がありませんでした。今年度に予定される第五次医療法改正、診療報酬改定、医師不足への対応などについて幅広い分野での議論が展開され、それぞれについて議論が煮詰まり、先行きの方向性が見えてきたように感じ、今年は改革実行の年と思っております。これら医療課題の中で、私は特に医師不足の問題への取り組みに全力を傾注してきました。 社会保障審議会医療部会、医師の需給に関する検討会に参加させていただき、その中間報告も出されたのですが、その内容はもっぱら医師不足の検討とか、医師不足の原因、地域偏在、分野別・医学教育の在り方等概論的なもので具体的対応がなく、現在大学からの医師引き上げと若手医師の開業指向で病院から医師がいなくなって、地域医療が崩壊の危機にさらされ、又は日々崩壊している現実に喫緊的対応をと私が叫んでもどうにもなりませんでした。委員の多くは大学教授や大都市に住んでいる方々だったことにもよります。 こうした状況の中で、毎日現実に直面している私は、焦る気持ちで全国自治体病院開設者協議会と一体となって議員連盟や各省庁にお願いして、緊急具体策の策定に努力しました。その結果、各大学入学定員の中に最高50%まで地域出身者を採用する粋の設定が認められることになり、平成18年度には16大学でこの方式を取り入れることになりました。県内における偏在については、県単位で地域医療に必要な医師を採用し、その身分待遇に優遇措置を保証する方向で制度化が進められるようになりました。 産科、小児科については、急遽ワーキンググループを設置してもらい、1人勤務医の病院を減らして集約化を図ることが、医師の過労軽減と医療の質の確保の両面から必要との認識でそれぞれの学会、病院団体、医師会などの合意に基づいて国は17年度中に医療計画にこのことを明記し、都道府県は18年度末までに医療対策協議議会において、その地域で集約の必要性有無についての協議を行い、集約の必要を認めた場合、集約する病院と集約される病院名とそれぞれの担う機能、財政支援のあり方を明記する方向で今まとめられつつあります。 ここまでに至った経過では、各委員会での議論はもちろんですが、開設者協議会と協同で行ってきた国への働きかけと、自治体病院議員連盟の絶大な支援と厚生労働、総務、文部科学三省の理解によるものであります。こうしたことで私共の望んだ医師不足への対応についてのお膳立ては着々とできつつあります。次に要請されるのは実行についての私共の決断と努力であります。今年はそのスタートの年と思っております。 皆様のご健勝を祈って念頭のごあいさつといたします。 |