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『小樽市民病院 講演の紹介と あまりにも遅い改革』
(長 隆)〜当日の講演資料パワーポイントが検索できます〜
                      

 
小樽市のズサンな新病院計画に断!長氏特別講演会!

(2007/3/3) 小樽ジャーナル 
【長氏の講演会当日の資料(パワーポイント)
「小樽市の新市立病院建設計画のズサンさでは、総務省は起債を絶対に認めないと思う」と鋭く指摘したのは、「ガイアの夜明け」で知られる、夕張市立総合病院経営アドバイザーの長隆(おさ・たかし)氏。
 33()14:00から、「市立小樽病院はどうあるべきかよりよい選択を!長隆氏特別講演会」が、小樽の医療を考える市民の会(高村一郎代表)の主催で開かれた。

 長隆(おさ・たかし)氏は、東日本税理士法人・特定医療法人協議会代表。元・総務省地方公営企業(病院)経営アドバイザー、前・総務省・自治体病院経営改善推進研究会座長などを務め、夕張市立総合病院経営アドバイザーでもある病院問題のエキスパート。自治体病院再生への改革仕掛け人として知られている。

 長氏は、2月にも調査員を小樽に派遣し、市内の医療事情の把握に努めており、32()に小樽入りした長氏は、市立小樽病院と小樽第二病院を視察し、院長らから説明を受けて、小樽の病院問題の現状の実態把握に努めていた。

 3()14:00から始まった特別講演会は、日経スペシャル「ガイアの夜明け」が一部紹介されたのち、長氏の講演に移った。

 「今朝、市内の病院を見て、私の考え方は、ガラリと変わりました。果たして小樽病院、第二病院は、存続していいのかと理由を考えました。市民の医療を預かる自治体病院が、土曜の午前中に、門を閉めているなんて信じられません。第二病院は驚いたことに正面玄関は閉まっていた。小樽病院は真っ暗の中に受付に2人がいるだけでした。朝でも、済生会は13人、掖済会9人、車道を挟んだ協会病院には、50人ほどの患者が外来受付に並んでいました。民間病院では、患者探しに努め、一生懸命にやっている。なのに、多額の税金が投入されている自治体病院が、土曜の午前中が休診とはとても考えられない。官僚経営で、経営努力をしない病院は、市民に対する裏切りだ」と、小樽の市立2病院の土曜休診に呆れ果てたことから講演を始めた。

 「小樽市築港での新病院建設計画は、ずさんな計画で会計もデタラメだ。56年先に新築したら医者が戻ってくるというのは妄想だ。場所についても適地を考えてほしい。埋立地でパチンコ屋と葬儀屋に挟まれた場所が、適地であるとは到底思えない。近くに葬儀屋があるのは、病院で死ぬ人に便利だということか」と、舌鋒は止まらなかった。

 「小樽市の今の病院計画は、出来ない机上の空論だ。長年にわたり、44億円の累積赤字で、国をだまし続けた市の姿勢では、総務省は到底起債を認めないだろう。小樽のこんなひどいデタラメで起債を認めたら、国はいくら金があっても足りないことになる。小樽の実態は、ひどいの一言に尽きる」と、このままでは総務省が起債を認めないことを断言した。

 市は、起債を目当てに建設計画を進めているが、長氏は、このまま戦艦ヤマトは建造されるとは思わないが、すでに地方公営企業法に違反しており、実行した場合には住民訴訟の対象となる。小樽市の計画は相当重傷で、犯罪的な計画だと厳しく断定した。

 会場に来ていた医師会の理事たちは、「長さんの経験と資料に裏付けられた話は説得力があり、ショックを受けた。医師会としても今後は、新たな方向性を考えていかねばならない」と感銘を受けた様子だった。

 その後のディスカッションでは、小樽商大・相内俊一教授が司会し、パネラーに長隆氏、小樽商大・籏本智之助教授、高村内科医院・高村一郎院長が参加して小樽新病院建設での問題点を会場からの質疑に答える形で行われた。

 3時間にわたる特別講演会の最後には、長氏に会場から大きな拍手が送られていた。



  『7年前から口先の改革を言うだけの小樽市』

<検証・市予算案 どうなる暮らし>

小樽2市立病院の行方*進む老朽化 新築急務*実現のカギは赤字体質改善
2000.02.23
 北海道新聞朝刊地方  

カビが生えた壁も

 カビがびっしりと生えた壁、車いす同士がすれ違えない廊下、薄茶色にくすんだ天井

 二月中旬、市民から意見を聞く市立病院新築検討懇話会が、市立小樽病院と市立小樽第二病院を視察した際、委員たちは「老朽化がここまで進んでいるとは」と驚きの声を上げた。

 二つの病院に分かれていることの非効率さや老朽化で、統合新築が急務となっている市立病院。しかし、両病院を合わせた市立病院事業会計は、一般会計から毎年、数億円ずつ借り入れており、本年度までの累積で四十四億円に達した。

 昨春の市長選で、統合新築を公約に掲げた山田勝麿市長にとっても、病院の収支改善は待ったなしの状況に追い込まれている。

カンフル剤ついに

 「ついにカンフル剤を打った」。ある市幹部は、市長が新年度予算案で一般会計から病院事業会計への繰り入れを前年度より二億九千二十万円増額した決断を、こう表現した。増額によって、新年度の繰入金は十三億七千八十万円となる。

 二百億円を超す規模といわれる新病院の建設。市財政がひっ迫する中、その大半は国からの起債頼みとなる。起債認可には病院事業会計の単年度黒字が最低条件だが、本年度は単年度赤字が十億五百六十万円に上るのが現状だ。

 しかし、市立小樽病院の高木成一事務局長は「新年度は、一気に単年度黒字にできる好機が来た」と力を込める。

 新年度は定年退職者が減少するため、その退職金分二億九百万円余りが浮く。入院や外来患者の増加で、約三億四千万円の増収も見込め、大幅な赤字圧縮が期待できるという。その上で、一気に単年度黒字まで近づけようとしたのが、繰入金の二億九千二十万円増という「カンフル剤」だった。

 この結果、新年度の単年度赤字は六千四百十七万円まで圧縮できる見通しだ。高木事務局長は「経費節減など経営改善の数値目標を掲げ、残りの赤字も新年度中に解消し、黒字まで持っていきたい」と意気込む。

見えぬ具体的道筋

 しかし、新年度に単年度黒字を実現しても、起債認可が下りるまでの道筋は険しい。新病院建築のための新たな借入金と、累積債務の返済計画を綿密に立てる必要があるからだ。小坂康平助役は「市財政は厳しく、新年度予算で増額した繰入金を今後も続けられるかどうかは微妙だ。統合新築前に単年度黒字の体質にならなければ、返済のめどは立たない」と話す。

 統合新築ありきの市側の進め方を、けん制する動きもある。新築検討懇話会の相内俊一会長(小樽商大教授)は「赤字体質のまま統合するだけなら、市民が望む病院にはならない。市立病院自体が必要かどうかにまで立ち返って論議するべきだ」と提言する。

 病院事業会計の新年度の単年度黒字を目指した市長の決断で、ついに統合新築に一歩を踏み出した。だが、新築の時期や場所など具体的な道筋はまだ見えてこない。重症ともいえる赤字体質に打ったカンフル剤の効き目は、病院側の今後の努力にゆだねられている。

 <メモ>市立小樽病院(五百五十床)は一九二八年(昭和三年)に開設し、内科や外科など十四科目。現在のA、B、E棟は六九年、C棟は五八年、D棟は五四年に建った。老朽化し、増改築を繰り返しているため、病棟内の見通しが悪く、ナースステーションを集約できないなど、非効率な構造になっている。市立小樽第二病院(三百五十床)は七四年、小樽市民病院や小樽療養所など市立の四病院を統合して開設し、心臓血管外科など高度専門科目を備えるが、壁の至る所でひび割れが見られるなど、傷みが激しい。