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『国の財政支援で僻地の医師不足は解決しない!』(長 隆)                        
 地方交付税を増額手当てすれば僻地の医師不足が解消できると 尾身幸次財務相は考えているようであるが、 認識は誤っている。地方債を返上・補助金辞退し税金投入ゼロにした僻地の 佐賀関町立病院は 僻地にも拘わらず医師が充足し利益を出し税金を払っている。特定医療法人化し 社会医療法人を目指し僻地救急医療確保事業に邁進している。全国の知事・財務大臣も是非佐賀関町立病院を視察して欲しい。                            
公設民営を原則とし開設主体の変更をすれば増額どころか減額できる。        
多過ぎる自治体病院・官僚経営の非効率に長年メスを入れられなかった政府と県にいまさら期待することは出来ない。   

しかし金融庁が自治体病院への融資で金融機関の貸し手責任を厳しくしてきたことが医師不足の決定打になると思われる。公設民営と広域再編 役割分担が急速に進み基幹病院への医師集中化がすすみ 結果的には医師不足が解消されることになる。                                           2004年11月総務省・厚労省・文科省3省の 地域医療確保の検討委員会で委員をさせていただいた。私は山形県の公立置賜病院組合のサテライト併設再編統合は成功例とは認められないと発言しました。委員長から良いところはないかといわれましたが・残念ながらない!!モデルとすべきでないと発言しました。副委員長や置賜の院長は賛成でしたが少数意見で報告書では モデルの扱いになったことは遺憾でした。        
しかし下記の通り破綻もありうる厳しい状況です。税金投入が 逆効果だということです。 

公立置賜南陽病院

                                                             

医師不足がサテライトの経営を圧迫
公立置賜南陽病院

 南陽病院の新澤陽英院長は、「機能分化をきちんとして欲しい。従来の病院を廃止すると市民の反発が強いため、とりあえず今の形でスタートしたが、本院とサテライトの位置付けが明確になっていないのです」と述べ、サテライト病院の厳しい現実を訴えた。同病院は、機能分担上は一般病院だが、手術は不可能で検査にも制約があり、事実上はほぼ療養型病院という。スタッフ配置の面でも問題があり、経営面にも影響が出ている。「実績では繰入れをして黒字となっているが、医師が食事時間もとらずに働いて何とかしている。医師不足で一人で40〜80人の外来患者を診ています。医師の犠牲的働きで成り立っているという状況で、経営的には外来患者を増やすしかないが、思ったほど伸びていない。入院は満床に近いが単価が安いので、黒字が見込めません」(新澤陽英院長)。
  医師配置の権限は総合病院にあるが、サテライト施設の現実に対する認識が不十分だともいう。「機構は作ったものの必要な対応がなされずサテライトの現場は苦労している。われわれはいかに事故を避けて日々の診療をするかで奮闘しています。やるなら公営企業全部適用で病院長の全責任でやらないとうまくいかないでしょう」(新澤陽英院長)。

計画どおりにいかない機能分化と連携
公立置賜長井病院


 長井病院の松橋昭夫院長も現状への問題意識を表明した。
  「機能分化して地域医療を担うのは時の流れと考えてやってきたが、途中からすっかり変わった感じです。構想通りのシステムが機能せずスタートでつまずいた感がある。当病院も形の上では一般病院ですが、実質は総合病院からの急性期を脱した患者や開業医からの紹介外来患者が多い。医師の確保でも当初の予定通りではない。医師の交流というよりかけもちを求められ、当病院での充足率は69%位。サテライトは軽視されているのかとも感じる」。
  市内には来年、耳鼻咽喉科が開業予定であるほか、再来年には150床の民間病院の進出も予定されているという。すでに患者は減りつつあり、見通しは厳しい。「2市2町自体の財政も厳しいなか、撤退という事態にならないかと懸念しています」(松橋院長 )
 
                                                                                            (参考記事)                                            

地方の医師不足は人災 全国知事会議で財務相
2006.11.24 共同通信  
 尾身幸次財務相は二十四日、首相官邸で開かれた政府主催の全国知事会議で、へき地の医師不足問題について「これは天災ではなく人災だ。財政は厳しいが、関係閣僚と相談しながら政府として問題を解決するよう全力で努力する」と述べ、地方交付税で手当てしているへき地などの自治体病院への関係財源の確保を検討する考えを示した。
 会議では、富山や新潟など多くの県知事から、「地方病院の医師不足が深刻だ」として、財政支援を求める強い要望が相次いで出たのに対し、答えた。
 自治体病院など地方の病院では、小児科と産婦人科の医師が不足しており、地方六団体などはへき地医療への交付税の充実確保を求めている。


平成161130
総務省
(置賜病院組合は モデル??として掲げられております)

「地域医療の確保と自治体病院のあり方等に関する検討会」報告書

【 概要 】   総務省では、平成16年5月から、「地域医療の確保と自治体病院のあり方等に関する検討会」(座長:邉見公雄 赤穂市民病院長)を開催し、自治体病院の再編
・ネットワーク化等について、総合的かつ詳細に検討を行ってまいりました。
  このたび、本検討会における報告書(PDF)がとりまとめられました。


1.自治体病院を取り巻く状況
自治体病院を取り巻く状況は、以下のとおり大きく変化するとともに、民間病院とのイコールフッティングの議論もあり、その経営効率化は、喫緊の課題。
・ 自治体病院は、6割を超える団体が赤字(平成14決算)であるなど極めて厳しい状況
・ 地方財政全体の収支不足額が14.1兆円 (平成16地方財政計画)、地方財政の借入金残高が204兆円()となるなど、地方財政は極めて厳しい状況
・ 道路整備の進展等により、病院までの移動時間は大幅に短縮
・ 情報化による遠隔医療システムの導入の進展等
・ 将来的な人口減に伴う病床過剰の拡大の可能性
・ 地域によっては、依然として続く厳しい医師不足の状況
 

2.自治体病院の再編・ネットワーク化の必要性
上記1の状況を踏まえると、個々の病院の問題としてではなく、地域全体で効率的な医療サービスの在り方の検討が重要。特に、例えば二次医療圏単位で、中核医療機能を持つ基幹病院と日常的な医療を確保する病院・診療所に再編するとともに、これらのネットワーク化を進めていくための検討が重要。
自治体病院の再編・ネットワーク化の効果は以下のとおり。
・ 新たな医療ニーズに対応した医療サービスの提供が可能
・ 機能分担による機能の特化により効率的な医療提供が可能
・ 基幹病院への医師の集中により医療の質が確保されるとともに、医師を確保しやすい環境となる。
 
【参考:既に再編が行われた山形県置賜地域(病床数132床減、基幹病院を設置し、それ以外の病院をサテライト化)においても、再編前に比べ、延外来患者数1.9%、延入院患者数4.9%増、医師数29名増等の効果があった。】
 

3.自治体病院の再編・ネットワーク化の検討手順
自治体病院の再編・ネットワーク化の検討にあたっては、例えば以下の手順による現状分析が重要。(分析のために必要な作業表を提示)
1)
地域における必要な医療内容の分析(中長期の見通しを含む)
2)
医療提供体制、自治体病院が果たしている役割及び今後果たすべき役割の分析
3)
病院の配置状況、各病院における手術件数等を分析の上、医療サービス面、コスト面の課題を抽出し、可能な再編・ネットワーク化の在り方を検討
 
分析結果の評価にあたっては、以下の視点に立って現実的な評価検討を行うべき。
1)
地域にとって必要不可欠な医療が提供される体制をどのように構築すべきか。
2)
20年後、30年後まで持続可能なシステムは何か。
3)
住民の方々の利便や将来コストも念頭におき、実現可能な方策は何か。
 

4.自治体病院の再編・ネットワーク化のための計画策定とその実現にあたって
自治体病院の再編・ネットワーク化のための計画策定にあたっては、以下のことに留意する必要がある。
・ 住民のための計画づくりという基本姿勢を貫くこと
・ 丁寧な住民説明を繰り返し行うこと
・ 地域によっては、他の公的医療機関等の機能を念頭においた検討を行うこと
・ 市町村間の調整や医療計画との関係もあることから、都道府県が主導的役割を果たすべきこと
・ 市町村は、住民との関係において積極的な役割を果たすこと
・ 都道府県立中央病院も相応の役割を果たすこと
・ 大学(医学部)も積極的な関わりを持つこと 
 
この計画実現にあたっては、病院開設者間の十分な連携が図られるよう、広域連合や一部事務組合を活用するとともに、この広域連合等に都道府県が職員の派遣等の協力を行うことも有用である。
また、自治体病院の再編・ネットワーク化を促進するため、医療計画上できる限り柔軟な運用が求められるとともに、必要な財政支援措置の在り方についても検討すべきである。

5.その他自治体病院間の連携の促進について
上記のような再編・ネットワーク化の検討に至らない場合においても、以下のような、病院間の協力による効率化努力への取組が期待される。
・ 近隣の自治体病院との事業統合による機能分担
・ 自治体病院間、さらには民間医療法人立病院を含めた医師の相互派遣による協力
・ 自治体病院間での電子カルテによる医療情報の共有と医療の共同化
・ 自治体病院間での共同購入等による医薬品や診療材料等の効率的調達 
 

(連絡先)
自治財政局地域企業経営企画室
担当 : 梶谷課長補佐、小澤係長
電話 : (代表)03-5253-5111
 
   
(内線)34523459
   
(直通)03-5253-5642
   
FAX03-5253-5644