『宮城県 病院事業管理者 久道 茂氏(元東北大学医学部長)の見解を強く支持します。〜一方 宮城県の医師不足対策はピントが外れていると言わざるを得ない〜』 (長 隆)
久道 事業管理者は医師不足解消は 医師(病院)の集約化・診療科の再配置・救急搬送体制の整備によって解決されるべきと主張されている。 この見解は正論であり宮城県の行政も積極的に応援すべきである。久道事業管理者の悲痛な叫び「県の強いリーダーシップを」に知事はじめ議会は真剣に答えるべきである。 福島県医療行政担当の幹部が 佐藤知事の逮捕後「今までの福島県立医大による医師派遣システムが小手先の政策であった」ことを公式に認めたことを参考にすべきである。 宮城県は 総務省が難色を示したにも拘わらず繰り損を資本剰余金と相殺するなどする 改革先送りで 医師が働き甲斐のある経営体質にすることが出来ない。ここを医師に見透すかれているのでまともな医師が離れていくのは止むを得ない。10月22日羽田で行われた JAMICの医師求人合同説明会で 宮城県内の自治体病院だけが ブースを訪問する医師がいなかった。自治体病院は建物が豪華でも医師に魅力がないのである。 ★★★ (参考記事引用) 地域医療の足元で 医師不足 県北地方の今・宮城県/連携に向けて 「戦力」確保へ結束必要/「大学頼み」脱却し再生を 2006.11.08 河北新報 <「自助努力に限界」> 8月中旬、仙台市内で東北厚生局などが企画した研修医向けの病院合同説明会。県内18病院を含む東北の63病院がテーブルを並べた光景は、さながら就職説明会だった。 参加した約100人の研修医の多くは大病院のテーブルに向かう中、人が集まらず途中で退席する病院もあった。訪問者が10人もいなかった県内の公立病院の事務長は「うちみたいな200床程度のところは、自助努力にも限界がある」とため息をついた。 限られた人材を地域で奪い合う状況。自治体病院でつくる全国自治体病院協議会の小山田恵会長(元岩手県立中央病院長)は「医師を派遣する大学を恨みたくもなるが、派遣を大学に任せっきりにしたつけが回ってきたのも事実」と病院側の姿勢も問題に挙げる (ピントはずれと言う 理由) @ 医師不足が 全国でも最も厳しい東北にも拘わらず この8月に医療機関に集約化のアンケート調査を実施するという遅さと その効果ゼロが解っていない。 県自らが政策を決められず・共通の意見を持ち得ない医療機関のアンケートで 方向性が決められるのか・ しかも取り組むかどうかを決めるという遅さである。 A集約化は医師や住民の反発が予想されるので アンケート調査するというが 集約化しなければ自治体病院から医師は確実にいなくなる。集約化に賛成する住民は ほとんどいない。結果として 病院は 医師がいない箱になる。 B民間紹介事業の真似しても 成果は次の程度。民間医局・DR・STYLE・ジャミックのホームページを見よ・医師が来るか来ないかは 病院が医師にとって魅力があるかどうかである。官の紹介事業はピントはずれ! 宮城県ドクターバンク事業に係る医師の採用について 1 採用の概況 (1)ドクターバンク事業については,平成17年度から平成21年度まで,毎年5人,5年間で合計25人の確保を目標に募集活動等を展開。 (2)このうち今年度については,すでに昨年11月に1人を採用したほか,これまでに4人を採用予定者(内定者)として決定。 (3)このうち3人について,所定の手続きを終え,4月1日付けで採用することとなったので公表するもの(その他1人は本人の申出により今回は採用見送り。結果,今年度は合計4人を確保)。 2 採用者及び配置病院等(いずれも4月1日付けで採用・配置) (採用者五十音順)
※以上とともに,平成17年11月1日付けで長島高宏医師(内科・消化器科)を採用し,みやぎ 県南中核病院(大河原町)に配置済み。 3 配置先決定理由 (1)各病院における医師従事状況を踏まえた。 (2)地域の中核的病院を中心とした地域医療体制の整備といった本県の医療政策の方向性と合致させた(各病院では今回の配置を受け,同一医療圏内の他の自治体病院等への支援に努めていく)。 (3)その他,本人の希望や病院の経営状況(医師確保による収支向上の必要性等)を考慮した。 4 採用者の身分及び配置予定期間 (1)採用者の身分:各病院開設市職員(石巻市・塩竈市・栗原市)と宮城県職員との併任 (2)配置予定期間:各病院に2年間配置予定(その後については,2年経過時点で再調整) 5 辞令交付及び今後の募集活動 (1)辞令交付月日及び場所 4月3日(月)知事室(取材フルオープン。時間は現在調整中) (2)今後とも,着実な確保に向け,募集活動を行っていく。 (3)具体的には,医学生等修学資金(今年度医学部学生11人に貸付決定済み)と併せ,ポスタ・パンフレットを作成し,医科系大学や主要病院訪問,医師が集まる学会等催事でのPRなど, 強力に募集活動を展開していく(平成18年度は5月から8月までを募集期間とする予定)。 ★★★ (以下引用記事) 医師不足 宮城県 望まれる県の指導力/集約化の是非どう判断/人材確保策だけでは限界 2006.11.07 河北新報 県は2005年度からさまざまな医師不足対策を打ち出している。県が医師を雇用して自治体病院に派遣するドクターバンクでは05年度に4人採用した。本年度は県職員が麻酔科学会など医学会へも赴いてPRし、5人が応募してきた。 「他県との医師確保競争は激しくなる一方。できることは何でもやる」と県医療整備課。医学生や研修医に対する修学資金事業では2カ年で計22人に貸し付けを実施し、東北大医学部への寄付講座や、小児科医の休日夜間診療の負担を減らす安心コール(電話相談)事業も展開する。 <「東北大任せ」一変> 「医師確保だけでは、県北地方の医療は成り立たなくなる。医師の集約化や診療科の再配置、救急搬送体制整備を考えなければならない」。東北大名誉教授で元東北大医学部長の久道茂・県病院事業管理者は語る。 県は10月30日、庁内の横断組織「県医療制度改革推進本部」を設置した。今後、08年内に策定する第5次県地域保健医療計画を検討する。患者の数や実働している医師の数を詳細に調査し、県北を含めた各医療圏の新たな姿を示していくことになる。 「数年前までは、医師確保や派遣は東北大に任せきりだった。医局が人事権を握っており手は出せなかった」と県幹部は明かす。そんな県庁内の空気を一変させたのが、04年度に始まった国の新臨床研修制度だった。 医師免許取得後、医学生は厚生労働省が指定する病院から研修先を自由に選べるようになり、医局や地域から解放された医学生が、名医や最先端設備が整う人気の高い民間病院などに流出しはじめた。大学病院も自治体病院も深刻な医師不足に直面し、一方で、県は自ら医師確保に努める責務を突き付けられた。<病院にアンケート> 県医師会の伊東潤造副会長は「地方は内科や外科も医師が少なく、中でも県北は集約化が急がれる。地域の開業医も交えて、限りある地域資源を十二分に活用する方策を考えなければならない。医師会も積極的に協力したい」と強調する。 県は8月、特に医師不足が深刻化する産婦人科と小児科の「集約化」の是非を問うアンケートを医療機関に送付した。年度内に取り組むかどうかの結論を出す。 「集約化」は医療圏の医師を中核病院に集め、重点化させる構想。地域から診療科が消える可能性があり、医師や住民から反発が予想される。久道氏は 「住民ニーズ、交通体系、施設整備まで考える役割は行政こそが担うべきだ。県が強いリーダーシップを取る必要がある」と訴えている。 |