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2005年(平成17年)5月31日火曜日メディファクス4690号
 ■持分あり社団の存続要求へ                                        
医療法人改革で日医

 2006年の医療法人制度改革で、厚生労働省が国内の医療法人を出資持分のない認定医療法人と、出資額の払戻しを制限する出資額限度法人の2段階に整理する方針を示しているのに対し日本医師会が、現在の医療法人社団を加えた3段階に修正するよう求める考えを固めた。医療法人社団を存続させない厚労省案では、課税面で混乱が生じる恐れがあるため。すでに日本医療法人協会が現実的な対応として3段階に弾力化するよう主張しているが、日医も支持に回ったことで、今後の議論にも影響を与えそうだ。
 現行の医療法人社団の多くは非営利を掲げる一方退社した社員に持ち分に応じて剰余金を払戻せる定款を定めており、「事実上の配当に当たる」との批判がある。このため厚労省は、剰余金の配当を禁じる医療法の趣旨を徹底させるため、出資持分は出資額のみであることを明確にする方針を打ち出している。法人解散時の残余財産の帰属先についても、原則として定款に委ねるが、社員が剰余金を受け取るのは望ましくないとの考えだ。
 しかし、これまで持ち分の範囲の解釈があいまいで、過去には課税対象となる持ち分に剰余金も含めた相続税が支払われたケースもあるとみられている。厚労省案を断行すると、過去と今後の課税に整合性がとれなくなる可能性もあるため、日医は医業税制検討委員会で議論した結果、一律に出資限度法人にするのは現実的に難しいと判断。現在の医療法人社団も存続させ、出資額限度法人、認定医療法人を一律に移行させるとなると訴訟が起きる可能性もある」と、厚労省案を弾力化する必要性を指摘。また、検討会に提案する出資額限度法人の具体的な中身については、解散時の残余財産の扱いや、すでに厚労省が制度化している出資額限度法人の非課税要件なども踏まえて詰めたいとの考えを示した。
 3段階の仕組みは、日本医療法人協会の豊田堯会長の時論で、これまでも厚労省に実現を働き掛けてきた経過がある。豊田会長は日医が支持するということにもなり、将来の出資額限度法人、認定医療法人への移行も視野に入れた過度的な対応として受け止められる可能性が高そうだ。