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2005年5月 11日 メディファクス
4676号

■ 難しい「取りやめ」実質3件のみ
特定医療法人の承認状況

 2004年度中に特定医療法人の自主的な「取りやめ」を届けたのは8法人で、うち認められたのは3法人だけだったことが、東日本税理士法人が国税長に対して行った情報公開請求で分かった。残る5法人は「取り消し」扱いとなった。特定医療法人の自主的な承認「取りやめ」は簡単には認められないようだ。
 03年の税制改正で導入された「取りやめ制度」を特定医療法人が利用する理由は、「差額ベット比率30%以下」などの承認要件を満たさなくなった場合や、「役員報酬3600万円以下」などの上限規制を回避した上で、「取りやめ」を届け出るといった「相続税回避策」として悪用される恐れも指摘されている。04年度の実質的な「取りやめ」が3件だけだったことについて東日本税理士法人の長 英一郎氏は、「安易な取りやめは通用しないという国税庁側の警告ではないか」と指摘している。
 長氏によると、自主的な「取りやめ」なら、一般の医療法人として30%の法人税が課せられるのは届け出た年度からだが、「取り消し」の場合、取り消し原因の発生した時点にまでさかのぼって課税される。さらに「取り消し」の場合、特定医療法人に移行した時点にまでさかのぼって、清算所得課税やみなし配当所得課税、贈与税なども課税される可能性があるという。安易な「取りやめ」が「取り消し」に姿を変え、予期せぬ課税を生じかねないわけだ。
 国税庁が今回、開示した「特定医療法人の承認等の状況」によると、04年度末時点の特定医療法人数は374法人で、04年度中の承認件数の24件だった。「取り消し」は9件、「取りやめ」は8件、「取り消しのうち、取りやめ届出後の取り消し」は5件だった。つまり、自主的な「取りやめ」を届け出た8法人のうち、認められたのは3法人だけで、残る5法人は自主的な「取りやめ」を望んだにもかかわらず、結果的に「取り消し」になってしまったことになる。