こうしたら病院はよくなった!

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全国自治体病院協議会
会長 小山田 恵
全国に1000余りある自治体病院の多くは、経営の困難に喘ぎ在立の危機に直面し、赤字経営の脱却に向けた努力がなされているが一向にその成果が上がらない。そんな状況の中で埼玉県事業管理者である武弘道先生が、病院経営にとって起死回生となる字引書を世に出された。3年前先生は埼玉県からの強い要望を受けて住み慣れた鹿児島から埼玉県に乗り込み病院経営改革に取り込まれた。埼玉県立病院がんセンター、循環器呼吸器病センター、小児医療センター、精神医療センターの4病院からなり全病棟1,188床を有する。それまで経営が悪く平成12年度決算では、一般会計からの繰り入れが115億円あっても3億円の赤字、累積赤字も29.8億円だったという。その武先生が管理者になってからの3年間病院経営が目覚しく改善し、入院患者の増加による医業収益の増加と経費節減によって57億円の経営改善結果、累積赤字は解消して逆に利益剰余金を出し、一般会計から繰り入れを少なくしたのである。埼玉県立病院にとってはまさに救世主であるとともに日々病院経営に悩んでいる私どもにとっては羨望やるせない限りである「その成功の鍵は」,「偉業達成の秘訣は」とはやる思いでページをめくりたくなるのであるが先生のとった手法は決して魔術でもなければ奇想天外の奇策でもない。誰でも考えいわれてきたことを忠実にそして果敢に実行してきただけである。だからこの手法をそのまま取り入れればどの病院も立派に経営改善ができる。誰でもできる即効性ある方法が明確に分かり易く書かれているから、なりたての病院長でも若い職員でもよく理解できるし、自治体病院の改革とその方向に明るい展望を持つことができる。必読必見の書である。
一方、簡単そうに見えるこれらの改革ができずに多くの病院が赤字経営に悩んでいることを考えると先生が病院改革に成功した要因はなんと言っても地方公営企業法の全部適用で事業管理者に付与された権現と責任を全うし、これまでの慣習やしがらみにとらわれずに信念を貫いたことで、これは余人にできることではない。「企業はひとなり」ということを改めて教えられた思いである。そして、情熱、努力、実行力といったリーダーの資質が企業の、病院の運命を決定づける。本書はこのことを明確に示している。それにしてもこの人に三顧の礼を尽くして病院事業管理者選んだ土屋前埼玉県知事の卓見に改めて敬意を表するものである。
著者 武 弘道(埼玉県病院事業管理者)
発行 2005年1月25日
規格 四十六判 204頁
定価 1,260円(税込・本体1,200円)
発売 株式会社 中央経済社
全国自治体病院協議会雑誌
第44巻第3号 通巻第441号 2005年3月1日発行(毎月1回発行)
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