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『高知医療センター やはり最高責任者退職!』〜全国のPFI信奉者に冷水!〜(長 隆)

企業長が任期4年なのに2年余して2007年3月末で退職することを橋本知事・岡崎市長が了承したと報道された。少なくとも2006年度決算承認がなされて退職されるべきである。2006年度決算の責任を取らず逃亡したことになる。退職金は支払われるのか?
高知医療センターは、材料費などの経費をこのまま圧縮できなければ、2008年度には資金ショートを起こすという試算も出している。想定外では済まされない。いずれにしても病院企業団がどこまで経費を削減できるか。その鍵はSPCが握っている

高知医療センター

(以下高知新聞を引用して解説)
 
SPC西名社長(オリックス副社長)曰く〜〜(個人保証僕ら全員しているのか?政策医療は税金投入される それでも巨額な赤字が問題)〜〜

 
 30年契約の緒に着いたばかりのPFI事業について「僕らは何百億円というお金掛けとるんですよ。一番心配して悩んでいる。企業は金を掛けて『いやぁ何とかなりますよ』なんて思ってない。心配なのは投資したお金が返ってくるかということですよ。『失敗でした、勉強してもう1回、トライします』って話やない」

 「壮大な経営努力はこれから始まる」「経営者側からみたら初期トラブル」1時間余りの間、何度となく「経営」という言葉を繰り返した西名社長。
 「民は力を発揮してない、官は従来通りや。今そう言うのは早過ぎるんじゃないかと。自治体病院は政策医療をやってるから赤字なんですよ。その中でPFIをやることで少しでも事業収支を改善する。5年たったとき、何やってたんやって言われるのはかまわないが、半年ぐらいで評価されるのは
退職の理由は過去の企業長等の強気の発言から見ると納得できない県民が多いのではないか。
短期間で経営の判断しないでくれと強調していた人物は4年間で結果が出るの恐れてはやめに退職して責任回避を図ったとしか考えられない。

高知医療センターが惨憺たる経営状況であるにも拘わらず堂々と「収支改善の道筋はついた」とし「人心を刷新する時期」と言い放つとは驚きである。人件費問題に手をつけずどうして収支改善の道筋をつけたと言い放てるのか?

橋本知事も昨年末は欠かせない人物と評価していた。
一転して退職を認めるということは理解に苦しむ。
これで責任者は橋本知事だけになった。
責任取る人が消えてしまった。夕張と同じで
県民と国民が豪華病院のつけを負わされることになる。
兎に角高知医療センターの財政は悪化の一途をたどることになる。
次の企業長は 建設にかかわらなかった人物が選ばれるであろう。責任は吉岡企業長・瀬戸山院長にあるというのであろう。
任命責任はどういう形でとるのか?
橋本知事・吉岡企業長にお聞きする。『民間病院では借入金は年間収入以下でなければ金融機関が融資しないことをご存知ですか?』『高知医療センターを観光施設にしようといっていたのはジョークでしたか?』



(参考)
『高知医療センターの問題点』  
医療法人近森会 常務理事・管理部長 川添 昇


 「経営の問題は材料費に集約された」と昨年、県、市民病院企業団のトップはこう結論付けている。民間の急性期病院の経営スタッフからみると、医業収入に連動する材料費を削減して、どうして経営が安定できるのか理解に苦しむ。
 高知医療センターのような急性期病院での、材料費比率29%は、決して高くない数字だが、むしろ医療収入対人件費比率が60%を超えているところに問題があり、医療センター側の人件費が経営上の最大のネックとなっていることは論をまたないところだろう。
(中略) 
 問題は職員一人当たりの人件費であり、同種の民間病院と比べて、40%以上高額な給与を支払っている。給与体系の大幅な見直しと、職員の若返りを図らない限り、解決は難しい。

 地方交付税が減額されている昨今、毎年三十億円を超える繰入金と称する税金の補てんも、いつまでも続けられる保証はない。巨額の投資に対する減価償却もしないで、何とか資金繰りをして運営をするといった計画では、まったく心もとない限り、といわざるを得ない。
(中略)
 政策医療の補てんと称する繰入金を当てにしない経営計画を策定し、他の公的病院や民間病院と対等な競争条件で、切磋琢磨して運営することこそが、高知県全体の医療の向上につながるのではないかと思われる。
  


(高知新聞 平成1821日より引用)

 医療機関が安定経営とみなされるのは医療収入対人件費率が50%程度ですので、川添氏が記事に書かれているように問題は材料費ではなく人件費にあると言えるでしょう。
 2005年度収支は、補助金繰り入れ32億(民間基準50億の損失)、減価償却費20億と公表されています。高知医療センターの1u当り整備費は病院・診療所の建築種別建築単価平均19.9万円に対し、52,7万円となっており(建築統計年報H16より)、豪華な施設への過大投資の減価償却も大きな問題です。
 川添氏の言うように、多額の税金投入である、繰入金を当てにしない経営計画がなければ高知医療センターの未来は明るいとは言えないのではないでしょうか。



 20070206 (高知新聞)引用です
吉岡企業長来月末退職へ 高知医療センター
 高知医療センター(高知市池)を運営する県・高知市病院企業団トップの吉岡諄一企業長(61)が、3月末で退職する。全国初のPFI事業による自治体病院統合に携わったキーマンの一人だが、センター開院から2年を迎え、「経営の方向性が定まった」として任期半ばで退く意向を固めた。既に任命権者の橋本大二郎知事と岡崎誠也市長はこれを了承。後任は県側で調整している。

 企業長の任期は4年。任期を2年余して退職する理由について、吉岡氏は同センターの目指す急性期医療や地域の医療機関との連携が定着したことを強調。「経営見通しにはなお厳しさがある」としながらも、「向こう3年間の収支改善の道筋は付いた。人心を刷新する時機」としている。

 同センターの収支は、実質初年度の17年度が17億5000万円の赤字。18年度も21億6000万円の収支不足を見込むが、19年度以降は第三者機関の提言に基づく増収策を実行することで赤字の圧縮を進める。

 昨年末に辞意を伝えられた橋本知事は「PFI事業という官民協働の新しい経営方式を進める上で欠かせない」、岡崎市長も「病院統合の合意形成に果たした功績は大きく、保健・福祉・医療の在り方を総合的に考えられる数少ない人材」としてそれぞれ慰留してきたが、吉岡氏の辞意が固いため受け入れた。

 瀬戸山元一前院長(昨年3月)、大脇嶺前副院長(同12月)に続く経営中枢の退職に、同センターの堀見忠司院長は「重い責任を感じる。職員一丸となり患者に信頼される病院を目指して取り組む」と述べ、県医師会の村山博良会長は「組織と組織を結び付けるキーマンだった」と話している。

 同市幹部だった吉岡氏は、旧県立中央病院と旧市立市民病院の統合に向け総合調整役として作業を担当。17年3月の同センター開院時に初代企業長に就任した。退職の意向は、13日の企業団議会で正式に表明する。