| 『小児救急輪番制の維持困難地方続出!〜急がれる病院集約化〜』 弘前市長は空白が生じている救急輪番制の解決は自治体病院の再編による勤務医師の集約化が抜本的解決になるとの見方を示した。 しかし自治体間のエゴをすて病院を残し住民の不安を解消できるかである。選挙区の意向を気にしていては到底覚束ない。共倒れになるまで自治体病院は動かないようである。
(引用記事1) 社説/弘前市の救急輪番制/本質的解決はこれからだ 2006.10.09 東奥日報 夜間や休日の急患・二次救急患者に対応している弘前市の救急医療「病院群輪番制」(通称・二次輪番)が、参加していた弘前中央病院の離脱、来春には、もう一つの病院も離れる意向を示し、今後の運営が苦境に陥っている。 年間の救急患者は約二万人。現在は六病院で対応している市の事業だが、負担も大きく、十月以降には「月四日」の空白日が生じる事態となり、市医師会を加えた第二次救急輪番制病院協議会や調整で、ようやく、年内分については、空白が解消されることになった。 弘前市民や周辺域の生命を救う役割を担うはずの二次輪番はこの一年揺れ続け、かろうじて弥縫(びほう)策により保たれた。空白日のうち三日(外科二、内科一)を市立病院が担当する決断をして当面は落着した。 しかし、輪番制は年明けから再び、対応を協議していかなければならず、到底、本質的な解決には至っていない。 弘前市の二次輪番制は一九七九年度にスタートし、最大十病院で対応してきた。当時は、現在のような医師不足問題もなかったが、近年、くしの歯が抜けるように、参加病院の離脱が表面化した。救急救命センターもない現在、残る六病院も「救急医療にまで手が回らない」という状況にある。病院自身の当直勤務もあるうえ、高齢化する医師や負担の増加、さらに一部では、スタッフ不足がこれに拍車をかけている。 医者の街にあって、三十年近くも続いてきた輪番制が、時代の波にもまれ崩れつつある。県病、市民病院が対応する青森市や、八戸市に比べ、弘前市の救急医療は危機的状況にある。 弘前市は二〇〇六年度予算で参加病院への委託料を増額するなどの対応をとったが、人命、住民の安心と安全を守る救急医療であり、この問題により集中できるよう市行政は担当部署を特化するなど、最大限の努力を払うべきだ。先進地研究など、一層の危機感をもって取り組むべきであり、仮にも無策の誤解を受けてはならない。 先の市議会で市は、事業主体を弘前市に周辺市町村を巻き込んだ広域的対応も視野に入れると発言した。病院への財政支援や、市外からも救急搬送される現状と救急車を扱う消防行政が市町村の枠を超えている実態を考慮した発想のようだ。小児救急医療では、津軽地域保健医療圏(中弘南黒)で〇六年から成功しているが、輪番の広域対応が裏付けのあるものとなっていくのか注視したい。 輪番制をめぐっては、市医師会側も協力姿勢を示したという。時限を設定した協力の可能性に言及したもののようだが、現段階ではこの開業医の支援にも検討を加えたい。 一方、弘前大学と弘前市は、先に協力協定を結んだ。大学自身は救急医療を検討課題にしているが、その見通しはどうか。医師不足の環境だが、大学は全県はもちろん市になお医療面の協力をすべきだ。弘大医学部、弘大付属病院は積極的に発信し、より顔の見える組織になってほしい。弘前市救急医療の問題は一行政の問題、対岸の話でもない。英知を結集したい。 (引用記事2) 高知県立中央病院で木曜深夜対応 県東部小児救急医療、11月9日から 2006.10.27 高知新聞 徳島県は二十六日、県東部地区の小児救急医療体制が月、水、木曜の深夜に対応できていない問題で、十一月九日から木曜が対応できるようになると発表した。県立中央病院が小児科医の勤務体制を変更したため。 同地区は徳島、鳴門、吉野川、阿波市と板野、名東、名西郡。地区内の医療機関が輪番制で当たっているが、小児科医不足のため四月一日から月、水曜が空白となり、九月八日からは木曜も対応できなくなっていた。 空白の日は、小児科医が二十四時間常駐する南部地区の徳島赤十字病院(小松島市)などに対応してもらっており、県医療政策課は「関係機関と調整し、できるだけ早く月、水曜の当番病院を確保したい」としている。 また十一月九日からは午前九時までの小児救急の時間帯を、同八時半までに短縮。中央、徳島大、徳島市民、麻植協同など多くの病院が八時半から診療を始めているため。 (引用記事3) 兵庫県明石市医師会 小児救急 加古川集約も 市民集会で計画示す アンケートは賛否交錯 2006.11.03 神戸新聞 小児救急加古川集約も 市民集会で計画示す市医師会 アンケートは賛否交錯 明石市を含む東播磨臨海医療圏の小児科救急医療が加古川市民病院に集約化される計画が、明石市医師会が開いた市民フォーラム「どうなる明石の小児救急」で取り上げられた。小児科医の集中配置で、深夜の小児救急に対応できる半面、病院の小児科がなくなる地域も現れ、不便になる可能性もある。フォーラム参加者に実施したアンケートでは、集約化計画について、四十人が「現状よりみて仕方ない」、三十人が「反対」と答えた。(坂本 勝) フォーラムは、十月二十八日に市生涯学習センターホールで開催。九十一人が参加した。 市医師会によると、集約化は、分散している病院小児科を二次医療圏で一つにし、小児科医師を約十五人集中配置する案で、日本小児科学会が提案し、厚生労働省が進めている。東播磨臨海医療圏では新生児集中治療室があり、年中無休の体制が必要な加古川市民病院に集約されるという。 小児科学会の二〇〇五年の調査では、小児科に欠員のある病院が兵庫県には十五(20・8%)あり、全国五位。小児科医師が一−二人の病院が49%を占め、当直明けも八割以上が通常勤務している。新しい臨床研修医制度のもと、大学病院の小児科医師が減り、他の病院に派遣できなくなったことや、出産、育児のため、夜間、深夜の勤務が難しい女性医師が増えたことが背景にある。 市立夜間休日急病センターの小児科診療は午後九時−午前零時(内科は翌朝七時まで)に限っているが、小児救急に携わる医師が減る中、時間延長などは難しいという。 集約化計画について、同医師会は「大都市では可能でも、小児科医師が集まらない地方では不可能との声もあり、市内の病院から小児科がなくなる可能性は今のところ少ない」とみる。一方で、「深夜帯に対応できる病院が少なくなれば集約される可能性が出てくる」とし、小児救急患者の九割以上が緊急ではないことから、電話相談やホームページの利用を呼び掛けている。県小児救急医療電話相談TEL731・8899(月−土曜は午後六−十時。日祝日、年末年始は午前九時−午後十時)。日本小児科学会のホームページはhttp://www.kodomo.qq.jp (引用記事4) 深夜の小児救急が月水木は「空白」 徳島市など県東部8日から 2006.09.06読売新聞 医師数は人口比トップ級なのに… 専門医不足で病院受け入れず 小児科医の不足が社会問題化する中、人口あたりの医師の数が全国トップクラスの県都・徳島市を中心とする県東部医療圏(徳島市以北、吉野川市以東)で、8日から毎週木曜日の深夜11時半以降、小児救急医療を行う病院がなくなることが、5日わかった。月、水曜日も4月以降、同時間帯の受け入れ病院がなくなっており、実質的に週の半分近くが深夜、小児科の〈無医状態〉といういびつな事態になっている。 県によると、東部医療圏では月〜土曜、午後11時半以降の時間帯は県立中央、徳島市民、健生(以上徳島市)、鳴門(鳴門市)、東徳島(板野町)の5病院が交代で担当する「輪番制」を実施。日曜・祝日の深夜は県立中央病院が担当していた。 ところが4月、水曜日を担当していた東徳島病院が、医師不足などを理由に輪番から離脱し、徳島市民病院も月曜日の受け入れを中止。さらに今月、木曜日担当の健生病院も離脱した。同病院は昨年6月、医師の退職などを理由に救急指定を返上しており、現在、常勤小児科医は3人だけという。 一方、南部医療圏(小松島市以南)の徳島赤十字病院(小松島市)は小児科医7人体制で、県内で唯一、365日24時間の小児救急医療を実施。年間約1万7000人を受け入れているが、うち約3分の1が徳島市や鳴門市などからの流入で、〈フル稼働〉が続いている。 また、香川県など全国31都道府県で実施している夜間・休日の「小児救急電話相談」(#8000)も、県内ではまだ導入のめどがたっていないという。 県医療政策課は「インフルエンザが流行する冬場までには月、水、木曜日の〈空白〉を埋められるよう対策を急ぎたい。小児救急電話相談には、どこまで対応できるかといった課題もあるが、実現させたい」としている。 |