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『はやし高正 庄原市議会議員のブログ 長隆 講演感想 詳細版』 
資 料 室


 はやし高正の夢・構想: 「長隆先生 講演会 IN 庄原市」  
 2月26日午後7時より、庄原市ふれあいセンター内コパリホールにおいて、長 隆先生の講演会が開催されました。講演テーマは、「自治体病院『再生』」でしたが、自治体病院関係者にとっては、聴きたいけど、聴きたくないという感じの、再生という二文字が重くのしかかっているように感じられました。

 しかし、講演が始まると、いつもの長 節(おさぶし)というか、ガイアの夜明けで見たのと同じ語り口で、病院経営の核心に切り込んでいかれるのでした。

どうして地方の病院に医師が来なくなったのかということや、病床が余っているのだから、今までのやり方をしていたのでは、間違いなく潰れるということもお話になりました。医療点数の問題、開業医と自治体病院が同じ医療点数ということ事態がおかしいということ、身軽な開業医は、1日患者が20名来てくれれば約5千万円の年間収入になるのに比べて、勤務医は院長クラスで、よくて1千5百万程度だと言われていました。

 お金だけで医者になる方はいらっしゃらないと思いますが、激務続きの勤務医、休みもろくに取れない状態に嫌気がさして辞めて開業となるのではないでしょうか。このまま、この状態を放置しておけば、田舎に来る医者はだれもいなくなってしまう可能性が非常に高くなってくるでしょう。隠岐の産婦人科の状態も聞かせていただきましたが、我まちも他人事ではありません。月18万円支給するから、本土に渡って、病院に通って下さいなどということを平気で言っているそうです。(長 節風に)通勤ヘリがあれば、医師が島に渡って診察することが可能になります。普通分娩であれば、島で生むことだって可能なのです。要は、やるかやらないかということです。ヘリをチャーターする費用は、年間およそ7千万円ほどです。医師の確保の為に、医師住宅を建設したり、高額な給与を払うことを考えれば、ヘリのチャーター費用は本当に安いものです。複数の病院で共同運航をすれば、更に費用は少なくなります。スイスではかなり前から当たり前になっている「医師通勤ヘリ」で、実際に乗ってみると非常に安全で快適でした。日本でも、鹿児島の離島での診察や患者輸送に使われています。

 長先生は、近隣のどこの病院も同じ診療科を持っていることの矛盾を丁寧にお話くださいました。(ここも長節風に)自動車で30分ほど移動すると、〇〇病院があり、内科、外科など12科の総合病院があります。殆ど患者が来ない診療科目もあるのですが、気づいていないのです。院長に問い質すと、「患者さんが必要としているのだから辞める訳にはいかない」と、頑として言うことを聞きません。近隣の病院同士で話し合うことにより、重複している診療科目を整理したり、医師の応援体制を組んだりすることもできるんですね。そうすると、基幹病院という考え方が当然生まれてきます。これは私の個人的意見ですが、産婦さんも普段は会社に勤められている方も結構いらっしゃる訳で、通勤時間1時間という圏内ではないかなと思います。だったら、産婦人科にも通っていただきたいということを申し上げたい。この庄原の日赤から産婦人科がなくなったということはいいことではないけれど、隣の三次には医師がいるわけですからね。ここでも通勤ヘリがあれば、広島や鳥取から医師を運ぶことができます。通常分娩であれば、助産師さんと最低3名の医師のチームでお産ができます。大阪の泉大津市立病院は、産婦人科と小児科に力を入れて成功した病院です。よかったら視察にいってみてください、どんどん分娩件数が上っていますし、産婦人科医も今では8名ほどになっているのではないでしょうか。

 非常に驚くべき会計処理の方法を先生から聞くことが出来ました。正に「赤字隠し」が存在しているのです。それは、自治体財政特有の「出納整理期間」という年度をまたいだ会計処理が可能な制度が存在しているのです。前の年度の未収や未払を整理する4月〜5月の2ヶ月間に、次年度の仮想予算が繰り入れられて赤字が黒字になるというワープ敵手法です。私は財務のプロではありませんが、どうみてもこんなことが長続きするわけがありませんから、国もこんな制度は早くやめるべきです。

 さあ、いよいよ夕張の話題に入っていかれました。長先生は、昨年の8月中旬、夕張市より「病院経営アドバイザー」として委嘱を受けられ、8月末には約100ページ以上に及ぶ「経営診断書」を市長に提出し、速やかな改革を迫られたのですが、迷走を続けて中々再建計画がだされませんでした。そしてやっとでてきた市立病院の再建計画は、指定管理者制度による公設民営でした。平成19年2月に公募を開始し、前せたな町立瀬棚国保医科診療所長の村上智彦医師の法人「夕張希望の杜」が受託することが決定しました。(応募は、この法人だけでした)これまでの夕張市立総合病院は、夕張市立医療センターと生まれ変わり(有床診療所:19床)、介護老人保健施設(40床)を併設することとなったのです。資金調達は、野村ヘルスケアという民間が行うのだそうです。病院の前に住宅を建設して、温泉を掘って、夕張を去った5000人を呼び戻す計画も動き始めるとおっしゃっていました。支援企業も続々と手をあげて、実際に支援金も届き始めているのだそうです。夕張は間違いなく再生できると、長先生は自信を持っておられます。医療の確保がなければ、まちは再生できないという実例になるのではないでしょうか。裏返せば、医療が確保されない自治体は、衰退の一途を進むしかないということでもあります。

自治体病院再生は、決して掛け声だけなく、経営の素人の市の職員などが当たるのではなく、経営形態等の変更も視野にいれた抜本的改革を迫られている現状を認識すべきです。赤字の垂れ流しは、税金の無駄遣いそのものです。

またとないチャンスを下さった長先生、この場を借りてお礼申し上げます。医師通勤ヘリ構想の実現に向けて、早速取り組みます。先ずは、議会での議論を通して、医師通勤ヘリ導入を求める意見書を採択してもらいます。それに合わせて、通勤ヘリの会社について模索します。適当な会社が見つからない場合は、自前で会社を立ち上げるくらいの気概でいます。過疎地・僻地医療をいかに守っていくかという課題に果敢に挑戦してきます。

 元気になる、元気がでる、長先生の講演会でした。
 
 文責は全て、林高正個人にあり、長先生の発言の趣旨に沿っていない部分もあるかもしれません。幸い、長先生が好きなように書いていいよと仰ってくださったので、好きに書かせていただきました。