公立岩瀬病院と池田記念病院の連携法人へ準備を高く評価します(長 隆)

2020.01.17


  公立岩瀬病院と池田記念病院の連携法人へ準備を高く評価します(長 隆)
 

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公立岩瀬病院は、明治5年(1872年)の設立以来、「患者さん中心の医療を実践し、地域の皆さんに信頼される病院をめざします。」という理念のもと、145年にわたり、地域に根ざした急性期医療や訪問看護、地域包括支援センターによる介護関連事業ならびに出前講座を中心とする予防医療活動に力を注ぎながら、今日まで歩んでまいりました。

 

 医療の活動においては「救急医療の推進」「高度医療の実践」「地域包括ケアシステムの中で中心的な役割を果たす」ことを念頭に取り組んでいます。

 

 救急医療の推進に関して、当院は年間1,300台を超える救急車を受け入れておりますが、地域のみなさまが安心して暮らすことができますよう、救急医療の体制を充実するように努力を継続します。

 

 また救急医療と同等に重要な診療として「安心して子どもを産み育てる環境をつくる」という考え方のもとに、2017年4月から産科婦人科病棟の運用を開始いたしました。病院南側に新たに建設した産科婦人科病棟を南棟(みなみとう)と名付けました。産科15床、婦人科15床、NICU3床、GCU6床を有し、合計39床の病棟です。これに伴い公立岩瀬病院は病床数279床の病院となりました。

 2017年3月22日には福島県周産期医療協議会で周産期医療協力施設として正式に認定されました。

 少子高齢化社会の進行が他の県よりも早く進むと予想される福島県の中で、子どもさんを産み育てる環境を新しく整備し、地域の若い人たちが安心してこの地で結婚し、子どもさんをつくれるように努力してまいります。そして多くの新しい命がこの地域で育まれることを期待しています。

 

 高度医療の実践では、当院は鏡視下手術という患者さんの負担が少なく回復が早い低侵襲性手術に力を入れております。

 当院外科においては必要十分な手術を提供することに加えて、患者さんの負担を軽減する腹腔鏡下の胃切除術、大腸切除術、直腸癌の手術に加えて肝切除術、胆嚢摘出術、ヘルニア修復術を行っています。

 整形外科は関節鏡や関節鏡下の手術を得意としております。

 2017年4月からは、婦人科の手術も開始されますので、そこでも低侵襲性手術に力を入れて、患者さんの負担を少しでも軽減することを目指しております。

 高度な手術を低侵襲で提供できるように、そして若い医師も十分な研鑽を積めるように配慮してまいります。

 

 地域包括ケアシステムの中心的な役割を担うことについては、まず関連機関との連携に力を入れます。

 医師派遣の母体となっている福島県立医科大学をはじめ、地域の医療機関、医師会、そして構成市町村や福島県の行政機関との連携をよりいっそう強化します。

 また、訪問看護ステーションや地域包括支援センターを通じて介護や福祉のみなさまと連携を深め、高齢者のみなさまが生活基盤を充実させ、心豊かな暮らしが出来るよう活動を進めます。

 

 なによりも大切な事は病気にならないことです。検診部門に医師を2名配置しました。がん検診を含めて予防医学を進めていきます。

 さらに、疾病予防を目的とした啓発活動の第一歩として地産地消で地元の食材を利用して健康レシピを開発し、子どもさんを含めて住民のみなさまに食育を行います。

 

 140年以上の長い歴史を持つ公立岩瀬病院です。強い理念を持ち、地域医療に対する希望を抱き、先進的な治療に専念した先人たちの意志を引き継いで、一度は震災で大きなダメージを負った病院ですが、職員の努力と地域のみなさまの応援により、産科婦人科病棟を持つ新しい病院として生まれ変わりました。

 地域の明るい未来に向けて発展を続ける公立岩瀬病院は、100年後も高度な医療を提供できるよう、地域医療を支えていきたいと存じます。

 
院長 三浦純一



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 公立岩瀬病院と池田記念病院の連携法人へ準備

2019年12月27日  あぶくま時報



令和2年度上半期の地域医療連携推進法人設立を報告

 公立岩瀬病院企業団12月議会は26日、同院大会議室で開かれ、伊東幸雄企業長は池田記念病院とともに設立を目指す「地域医療連携推進法人」について、令和2年度上半期を目途に準備を進めていると説明した。
 

地域医療構想に係る厚生労働省による病院リスト公表(9月26日)で、伊東企業長は「地方からの強い反論もあり、自治体病院全国大会の場で、総合的な医療提供体制改革について国と地方が共通認識のもとに、協議の場の継続と見直し期限(来年9月)の柔軟な取り扱いをし、財政支援を求めるなどの決議を採択した」と報告した。
 

また147年の歴史の公立岩瀬病院として、「地域の中核病院としての役割が的確に地域医療構想に位置付けられるよう引き続き会議に臨んでまいります」とした。


 池田記念病院との地域医療連携推進法人設立について「救急医療や地域包括ケアシステムへの対応などからなる連携方針につて説明を行っている。早期の合意形成に向けて取り組んでいるが、年度末に向けてスケジュールが厳しいことが想定され、実務上は令和2年度上半期を目途に準備を進めていきたい」と説明した。
 今年度上半期となる9月までの医業収支比率は、新病院改革プランで掲げる目標値を下回っており、引き続き入院患者受け入れ口として外来診療や救急対応、地域医療機関との連携強化、地域住民への広報活動強化に取り組み目標達成につなげたいと話した。
 議案は地方公務員法など関係法案改正に伴う条例整備について可決した。
 公立岩瀬病院と池田記念病院が設立を目指す地域医療連携推進法人は医療機関の機能分担と業務連携を推進する一般社団法人で都道府県知事からの認定を受けた。



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厚生労働省は26日、全国の公立・公的病院のうち、がんや心疾患など高度医療の診療実績に関し、「実績が特に少ない」、「近隣に似た実績を持つ病院がある」のいずれかのケースにあたり、再編や統合の議論が特に必要と判断した病院名を初めて公表した。全国で424病院が該当し、長年、須賀川・岩瀬地方の地域医療を支える公立岩瀬病院も県内該当8病院に含まれた。
 病院名発表は効率的な医療提供体制を整え、高齢化に伴う医療費増大を抑えるのが目的で、各都道府県や病院に対応策の検討を要請し、来年9月までに結論を求めている。要請に強制力はないが、明治5年から須賀川・岩瀬地方をはじめ県南地域の医療を支えてきた歴史ある病院に突然突きつけられた課題に関係者は困惑している。
 厚労省の発表によると、今回の判断基準には重症患者向けの高度急性期や一般的手術を担う急性期に対応し公立・公的病院を対象に、平成29年度の診療データを分析。県内では24病院が調査対象となり、8病院が「再編必要」とされた。
 国は将来の医療費抑制へ議論を促すため病院名の公表に踏み切った。公立・公的病院に対し、高度医療やへき地医療など民間では担えない役割に重点を置くよう求めている。
 今回の発表について厚労省は再編・統合の方向性を機械的に決めるものではないと説明しているが、関係者からは「地域の実情や医療分野の役割分担などそれぞれの課題を踏まえる必要がある。それらも十分に加味しているのか」との声が聞かれた。
 公立岩瀬病院の塩田卓事務長は「当院は車で20分圏内に郡山市の医療機関があることが該当の大きな理由。心疾患や脳外科などは地域全体で役割分担や連携を図っており、今回の発表には困惑している部分も大きい。長年担ってきた実績もあり、住民や地域にこれ以上動揺が広がらないよう、大きくマイナスにとらえられないよう適切に対応していきたい」と答えた。
 また病院企業団理事長の橋本克也市長は「公的病院の果たすべき役割、地域医療といった地域の実情を踏まえながら、企業団、構成市町村と十分協議しながら対応を検討していく」とコメントを発表した。