4市町交付税を減額 ふるさと納税「高収入で裕福」 総務省、省令改正

2019.03.25

4市町交付税を減額 ふるさと納税「高収入で裕福」 総務省、省令改正
2019.03.23 

  総務省は22日、ふるさと納税で多額の寄付を集める大阪府泉佐野市など4自治体への特別交付税(3月分)を減らすと発表した。4自治体で前年度同月分に比べて計約7億円の減収になる。配分方法を定める省令を20日に変更した。不意打ちの減額に、自治体から困惑する声もあがっている。


 減額となるのは、泉佐野市のほか静岡県小山町、和歌山県高野町、佐賀県みやき町。特別交付税は、災害対策や地域医療の確保など地域ごとの事情に応じて毎年度12月と3月に、国から自治体に配分される。4自治体には今回、災害関連以外の特別交付税が配分されないことになった。

 総務省によれば、配分方式を定める省令を20日に改正。地方税収入に、新たにふるさと納税の寄付収入見込み額を含めて財政力を比べる方式に変えた。その結果、4自治体が、自前の財政が裕福で交付税を受けない不交付団体の平均財政力を上回ったという。

 石田真敏総務相は22日の閣議後会見で、4自治体を不交付団体並みの扱いにすると説明し、「(減額は)単年度の措置」と明らかにしたほか、「財源配分の均衡を図る観点で、過度な返礼品を出す自治体へのペナルティーという趣旨ではない」と述べた。


 ■自治体「あまりに急」

 ただ4自治体は、ふるさと納税の返礼品を「寄付額の3割以下の地場産品」とするよう求める昨年からの総務省の要請に反して、ギフト券などを贈って寄付を集めてきた団体。突然の減額に、自治体側は「ペナルティー」と受け止め、戸惑いをあらわにした。

 静岡県小山町の担当者は「今回の措置で予算割れする。総務省から強く批判され、ペナルティーがあるとすれば特別交付税かと思っていた。厳しい結果と受け止めている」。佐賀県みやき町の末安伸之町長は会見で「あまりにも急で素直に言って困惑している」と話した。泉佐野市は「厳粛に受け止め、市政運営に影響しないよう対応したい」とコメントした。

 元総務相の片山善博・早稲田大大学院教授は「自治体は配分のルールをもとに交付税のめどをたてて事業をしている。年度末にいきなりルールを変えるのはだまし討ちだ」と指摘した。(別宮潤一、大野博)