室蘭3病院再編*高度急性期、急性期一つに*市推進協*青山市長が方針

2019.02.21

室蘭3病院再編*高度急性期、急性期一つに*市推進協*青山市長が方針
2019.02.20 北海道新聞  


 室蘭市内3総合病院の再編を話し合う「第5回市地域医療連携・再編等推進協議会」は18日夜、西胆振で高度急性期と急性期を担う病院を将来的に一つにする方向性を確認した。詳細は中間報告として取りまとめ、26日開会予定の第1回定例市議会で示す方針。(田中雅久)

 協議会は非公開で行われ、会合後に座長の青山剛市長が明らかにした。

 青山市長は一元化の詳細について「調整しながら定例市議会を目指して中間取りまとめを行う」とした。

 ただ再編の対象となる診療科目や新たな病院の設置時期、場所、経営形態などは固まっておらず、青山市長は「一つでも具体的に示せるように確認する」と述べるにとどめた。

 協議会は市、3病院、市医師会、室蘭保健所で構成している。再編の方向性を限られた関係者で打ち出すことについて、青山市長は「あくまでも今回は中間まとめ」と強調。中間報告の発表後に市民や他の医療機関の意見を聞き、最終報告を練っていく姿勢を見せた。

 今後は協議会の構成機関で文書をやりとりして詳細を詰め、定例市議会での中間報告を目指す。

*具体的合意形成進まず

 〈解説〉室蘭市の青山剛市長が高度急性期・急性期医療を将来的に一元化する方針を明らかにし、地域医療の再編問題は一歩前進したように見える。しかし実施時期や場所、一元化に伴う3病院の病床数の増減など具体策については結論が出ていないのが実態で、中身の乏しい「中間報告」をひねり出そうとしている格好だ。

 昨年9月に設置された市地域医療連携・再編等推進協議会は公開された部分だけでも、初会合から議論が紛糾し、具体的な合意形成が進んでいない模様だ。18日の会合についても、出席者の1人は取材に「具体策は全然まとまらなかった」と明かした。

 中間報告の取りまとめも難航が予想され、市保健福祉部の成田栄一部長は「必ず提出できるとは言えない」とこぼす。

 市が2017年11月に医療再編の検討を本格的に始めてから1年以上がたち、何らかの成果を出す必要に迫られている。この間も人口減と医師不足は深刻化し、再編の必要性は増した。

 だが具体性を欠いた議論には意味がない。「中間報告」を砂上の楼閣に終わらせず、実質的な取り組みを進めるためには再編論議を呼びかけた青山市長のリーダーシップが求められる。(田中雅久、生田憲)

北海道新聞社