県西部メディカル開院3カ月 救急受け入れ目標到達

2019.01.15

県西部メディカル開院3カ月 救急受け入れ目標到達
2019.01.05 茨城新聞

茨城県西部メディカルセンター
「茨城県西部メディカルセンター」が平成30年10月に開院します。筑西市にある筑西市民病院と、桜川市にある県西総合病院が1つになる病院です。筑西市が整備し、地方独立行政法人「茨城県西部医療機構」が運営します。
急性期中心の病院で、2次救急や入院治療を必要とする重症の患者さんを担当する病院です。筑西・桜川地域の2次救急までの完結を目指します。
同時期に開院予定の「さくらがわ地域医療センター」をはじめ、地域医療機関、介護施設等と連携し、地域医療を支えてまいります。
住民のみなさまに、愛され信頼される病院になるよう整備を進めてまいります。
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■筑西 フル稼働へ人材確保焦点

旧筑西市民病院(同市玉戸)と旧県西総合病院(桜川市鍬田)を統合した新中核病院「県西部メディカルセンター」(筑西市大塚、一般病床250床)が2018年10月に開院し3カ月が過ぎた。

急性期中心の医療を提供し、地域の2次救急医療を完結させる新病院の当初の目的はほぼ達成されつつあり、強い存在感を見せ始めている。

一方で、医師・看護師などの人材集めでは苦労も見える。開院後3カ月の新病院の状況と課題を追った。


▽性格付け明確に

現在の稼働病床は203床。11月の実績(一日平均)で入院121.6人、外来301人、病床利用率60%、救急受け入れ件数は救急車による搬送が5.4件に達した。18年度の目標値は入院128人、外来445人、病床稼働率63%、搬送4.4件。救急受け入れは目標を上回り、同センター関係者からは「順調な滑り出し」と安堵(あんど)の声が漏れた。

筑西広域消防本部は、桜川、筑西、結城の3市を東西2地域に分け、東側を同センターと協和中央病院(筑西市)、西側を城西病院(結城市)と結城病院(同)に、急患の状況などに応じてそれぞれ救急車で搬送する体制を取っている。同本部は同センターの開院について「以前に比べ2次救急医療を担当する病院の性格付けがはっきりした。病床に空きがあり、大変ありがたい状況が続いている」と高く評価する。


▽バス利用者増

同センターにアクセスするバスの乗降者も増えている。下館駅-筑波山口(つくば市)を結ぶ広域連携バス路線の途中に、同センターの停留所が新設され、1日当たり上下各5便が利用できる。公共交通を担当する筑西市企画課は「同停留所の乗降者は1カ月当たり約500人で、その分の利用者が増えている。降車する人よりも乗車する人が多い。高齢者はデマンドタクシーを利用して来院し、バスで帰るという利用傾向が多いと推察できる。来院者の約8割は自家用車を使っている」と分析している。

一部利用者から「バスの便数が少ない」という声もあり、新病院を運営する地方独立行政法人県西部医療機構は、独自の送迎バス運行の検討も進めている。


▽体制整備に力

新病院のスタッフは10月の開院から常勤医25人、看護職147人の体制が続いている。そのうち常勤医は、旧2病院出身の医師が19人で、新任は院長と理事長を含め6人。常勤医で対応する当初の方針だった皮膚科、泌尿器科は非常勤医師の対応が続く。新病院は4月から赴任できるスタッフを獲得しようと交渉を続けている。今後、段階的に250床まで稼働病床の数を広げるためには「看護師の確保が大きな課題」(病院関係者)という。

夜間対応の課題もある。新病院は24時間、救急車の患者を受け入れている。夜間は病棟当直1人と救急当直1人の医師2人体制だ。当直を外科と内科の医師がそれぞれ1人ずつ担当する体制が理想だが、病院関係者は「現状はそうもいかない」と明かす。

初診外来の患者の受診を担当する梶井英治院長(60)は「スタッフのリクルートは最重要課題。まだまだ少ない陣容で早く充実させなければいけない」とし「住民の期待する病院をつくらなければいけない。それを具現化するために、職員の協力の輪をつくり上げたい」と決意を示した。(冨岡良一)