厚労省健康局長福田祐典氏セクハラ懲戒

2019.01.09

厚労省健康局長福田祐典氏セクハラ懲戒
セクハラ懲戒の人物を顧問に 茨城県の“言い訳”と医師事情

セクハラ問題を起こした人物を顧問に採用――。茨城県の決断が話題になっている。この人物は厚労省健康局長を務めた福田祐典氏(59)。同省に勤務していた当時、勉強会を主宰し特定の女性職員を泊まり出張などに誘っていたことが発覚。1年間に400回ものメールを送り、セクハラメールも含まれていたため、昨年4月に懲戒処分を受け、7月末に同省を退職した。

 その5カ月後、福田氏を茨城県が昨年12月1日付で保健福祉部の顧問に採用したのは、彼の経歴を買ったようだ。福田氏は1985年に筑波大医学専門学群を卒業して旧厚生省に入省。医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部長や技術総括審議官などを歴任し、医学博士の学位を持つエリートだ。山梨県健康増進課長、宮崎県福祉保健部長の経験もある。採用の理由について茨城県はこう説明する。

「当県は以前から医師不足に悩んでいます。福田氏は山梨と宮崎で実績を上げた方なので、公立病院などの医師を確保するアドバイザーとして活躍を期待しています。11月に大井川和彦知事が福田氏を面接し、過去のことを割り引いても県政にプラスになると判断して採用を決めました」(保健福祉部厚生総務課)

 茨城県は福田氏の採用を公表せず、大井川知事が12月27日の会見で記者に質問されて初めて採用を認めた。出勤は週に3日程度で月給は30万円。東京・練馬区の自宅から片道2時間ほどかけて通勤し、県庁内の打ち合わせ用に使っていた部屋を個室として与えられている。

 茨城県の医師不足は深刻だ。2010年の調査では人口10万人当たりの医師数は166人。全国では埼玉県に次ぐワースト2位だった。茨城県の医療に詳しい医学博士の左門新氏が言う。

「筑波大の医学部ができて40年以上になりますが、茨城県は地味でブランド力がない土地なので医師が集まらない。そこに取手市や土浦市など県南部の人口が急速に増え、医師不足に拍車をかけました。新しい顧問を招いても医師を招くのは難しいでしょう」

 大英断は吉と出るか、それとも……?