低迷続く紋別空港 中島常務に聞く*対策費 航空会社にも*消費行動の変化に対応

2018.11.13


低迷続く紋別空港 中島常務に聞く*対策費 航空会社にも*消費行動の変化に対応

 「医師不足が問題となっている紋別市で、紋別空港は診療のため遠方から非常勤で通って来る医師の足になっている。地域医療を支えて地域を存続させるため、何としても路線を維持していかなければなりません
2018.11.08 北海道新聞


 【紋別】オホーツク紋別空港の利用低迷が続いている。10月末現在、東京-紋別を結ぶ1日1便(全日空)の本年度の搭乗率は57・4%と、市が目標とする65%を大きく下回っており、利用客数は前年度比2250人減。20年以上旅行会社に勤め、空港の利用増に向けて市が2016年に招聘(しょうへい)した紋別観光振興公社の中島和彦常務取締役(54)に打開策を聞いた。(聞き手・泉本亮太)

 --紋別空港の利用が低迷しています。

 「非常に厳しい状況です。11月の予約も前年度と比べて1934人(10月末現在)下回り、前年度の搭乗率62%に届くのは難しい。路線維持にかかわる数字だと認識しています」

 --苦戦の原因は。

 「インターネットやスマートフォンの普及で、消費者がツアー商品を探す際の選択肢が増えたことです。『航空会社-旅行会社-消費者』の販売モデルから、航空会社のウェブサイトで消費者が直接旅行商品をつくる『航空会社-消費者』モデルに移行しています。航空会社は旅行会社に払う手数料を節約できますから、こうした流れは今後も強まるでしょう」

 --紋別市の対応を、どう見ますか。

 「市は路線維持のための空港対策費として、利用客の旅行代金を負担するという形で旅行会社に1人当たり数千円支払っています。ただ、消費者が旅行会社から商品を買わないなら、こうした対策も意味がない。変化の激しい時代に対応し切れていないのです」

 --今後の対策は。

 「旅行会社への営業は続ける一方で、空港対策費の支出を航空会社へも行うべきです。全日空との交渉は、搭乗手続きなど同空港の業務委託を受け、関係が親密な紋別観光振興公社に任せてもらいたい。市の第三セクターで行政にも近い上、民間会社なので、変化が速い航空業界に素早く対応できます」

 --改めてオホーツク紋別空港の役割とは。

 「医師不足が問題となっている紋別市で、紋別空港は診療のため遠方から非常勤で通って来る医師の足になっている。地域医療を支えて地域を存続させるため、何としても路線を維持していかなければなりません」

 なかじま・かずひこ 1964年、東京都生まれ。国士舘大を卒業後、読売旅行、エイチ・アイ・エス(HIS)国内旅行営業本部部長などを経て、2016年12月から紋別市企画監兼紋別振興公社(現・紋別観光振興公社)常務取締役。