3病院再編 五つの案*室蘭・医療検討会*年度内に方向性

2018.04.16

3病院再編 五つの案*室蘭・医療検討会*年度内に方向性
2017.12.28 北海道新聞
 

室蘭市は26日夜の「地域医療のあり方検討会」で、将来の人口減少を見据えた市立室蘭総合、日鋼記念、製鉄記念室蘭の3病院の再編について、公営化や民営化、基幹病院を設けるなど五つの方向性を示した。今後、それぞれのメリットとデメリットについて議論を深め、2017年度内に検討会として方向性を決める見込み。(田島工幸)

 検討会は各病院や室蘭市医師会、医学部を持つ道内3大学の10人で構成し、11月に続いて2回目の会合。非公開で、終了後に事務局の市が取材に応じた。

 市によると、提示した方向性は《1》統合して公営化《2》統合して民営化《3》複数の病院が共同で持ち株会社型の法人を設立する地域医療連携推進法人《4》3病院を維持しながら、それぞれ縮小《5》規模の大きい基幹病院を1カ所設け、それ以外は縮小させる-の五つ。

 メリット、デメリットについては、《1》は市議会を通じて市民の意見が反映されやすい一方、人件費などは変えづらく経営の自由度が制限される《2》は柔軟な経営ができる一方、厳しい経営状況が懸念される《3》法人内で病床の融通や資金の貸し付けができる一方、各病院が議決権を持つため経営の方向性が定まりにくい可能性がある。

 《4》は3病院間の競争で各病院が効率的な経営を目指す一方、診療科目の廃止など利便性低下が懸念《5》では医師の確保がしやすい一方、《4》と同様に診療科目の廃止など利便性の低下が懸念される-と説明した。

 このほか、病院を統合した先行事例として、市立病院と民間2病院を統合して独立行政法人化した三重県桑名市、市立病院と民間病院を統合した片方を基幹病院にした山形県酒田市について紹介した。

 各委員からの具体的な意見は明らかにしなかった。

 第2回検討会は8人が出席。次回は来年2月中旬に開く。17年度内に報告書にまとめ、18年度以降に作業部会を立ち上げて具体的な作業の着手を目指す。

*地域医療のあり方検討委で示された病院再編の五つの方向性とそのメリット、デメリット

                   メリット           デメリット

《1》統合して公営          市民の意見が反映されやすい  経営の自由度が制限される

《2》統合して民営          柔軟な経営が可能       経営困難に陥る可能性がある

《3》地域医療連携推進法人      法人内で病床数の融通ができる 経営の方向性を定めにくい可能性も

《4》3病院を維持しつつそれぞれ縮小 効率的な経営になっていく   診療科廃止など利便性低下も

《5》基幹病院を設けてそれ以外は縮小 医師の確保がしやすい     診療科廃止など利便性低下も