岐阜市民病院:独法化視野に検討 経営健全化へ施策 /岐阜

2018.03.27

岐阜市民病院:独法化視野に検討 経営健全化へ施策 /岐阜
2018.03.21 毎日新聞



 岐阜市民病院(同市鹿島町)の冨田栄一院長は20日、病院の経営形態について、現行の自治体運営ではなく地方独立行政法人化(独法化)を視野に検討を進めていく方針を明らかにした。同病院は経営改革を進め、2016年度は2億円以上の最終利益を計上したとしているが、中長期的な病院生き残り策に向け、自治体運営に比べ自由な意思決定、迅速な経営判断が可能となる独法化は避けられないと判断している模様だ。【高橋龍介】

 同日の市議会で、病院の中長期的経営のあり方に関する一般質問に答えた。

 冨田院長は16年度、全国の公立病院の約6割が赤字経営だと指摘。地域の高齢者増が病院を忙しくしている一方、4月には診療報酬、介護報酬の同時引き下げが行われるなど、病院の経営環境が厳しさを増しているとの認識を示した。

 一方で同病院は17年3月に「改革プラン」(16年度から5年間)を策定。初年度の収支は約2億4000万円の最終利益となり、前年度の約1億9000万円の最終損失から大幅に改善されたとしている。

 それでも冨田病院長は、中長期的な病院経営の健全化のためには、より自由度が高い独法化などに踏み切る自治体が増えているとの総務省統計を紹介した上で「先行事例や評価を参考にしながら、独法化など現在の経営形態の見直しを検討すべきだ」と述べた。

 冨田院長は昨年11月、毎日新聞のインタビューに応じ、「独法化していないために人材が逃げた事例があった。人事権や予算の権限が市役所にあり、病院が自己決定できないという制限は大きい。人材獲得は大学や県との競争という面がある。向こうは独法化して自由に動ける。こちらは時給を上げるのも市役所の権限で時間がかかる」と述べていた。経営改革は働き方改革が伴わねばならないが、優秀な人材を獲得し、医療従事者の労働環境の改善のためにも、独法化が一つの手法だとの認識を示していた。

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 ■ことば

 ◇地方独立行政法人

 公共性の高い事業を任せるために自治体が設立する。2004年に施行され、病院や公立大学などで導入が進む。主に自治体予算からの交付金による独立採算で運営され、財務などの実績評価を議会に報告することが義務づけられている。