町議会*白老町立国保病院の無床化*反対、慎重論相次ぐ*町長*「将来のため判断」

2017.12.18


町議会*白老町立国保病院の無床化*反対、慎重論相次ぐ*町長*「将来のため判断」
2017.12.14 北海道新聞


 【白老】町立国保病院(58床)の改築計画を巡り、戸田安彦町長が新病院を無床診療所とする方針を示したことを受け、12、13両日の定例町議会は議論が紛糾した。同病院への町の繰り出し金が町財政を圧迫する一方、無床化すれば24時間の急患受け入れができず、併設する介護老人保健施設(老健)きたこぶし(29床)も廃止するとしており、地域医療体制への影響が懸念されている。(田鍋里奈)

 両日の議会では議員5人が同病院について一般質問し、全員が無床化に対し反対か慎重な姿勢だった。

 戸田町長は「地域医療を将来によりよい形で残すための判断だ」と説明。救急搬送体制や介護施設の充実などで医療体制を確保するとし、「政治生命を懸けて病院の方向性を出した」と決意を示した。

 無床化すると、24時間365日急患を受け入れる「救急告示病院」の指定が外れ、急患は夜間休日、町外の医療機関に搬送。町は消防隊員の増員などで救急搬送の体制強化を図る方針。老健きたこぶしの入所者については、町内5カ所の老健などのほか、増床を予定している町内の特養施設で受け入れるとしている。

 同病院を巡り、町は2016年5月に病床を43床程度に減らす基本構想を策定。その後、医師確保のために公設民営化するとした。さらに17年11月に無床化に方針転換し、指定管理者制度を導入するとした。

 町は2038年までの財政シミュレーションで、同病院が外来機能に特化することで、人件費などを縮減できると試算。町からの繰り出し金は現在の年間約2億円から、少なくとも1億円前後にできると判断した。

 町は、町民の利用も多い登別市の病院が20年4月にも現在の登別温泉町から白老に近い登別東町へ移転することも考慮。近隣の医師会などの協力を得ながら、入院機能は他の医療機関で担う考えだ。

 町は来年1月末までに議会の意見を受けた上で、基本構想改訂版と基本計画素案を策定する。