??三菱電機、粒子線装置事業を日立に売却・撤退

2017.12.12

??三菱電機、粒子線装置事業を日立に売却・撤退
2017.12.7 
 三菱電機は7日、がんの治療に使われる粒子線治療装置の事業を日立製作所に売却すると発表した。売却額は数十億円とみられる。三菱電機は国内では納入実績が最も多いものの、海外では受注できていなかった。
 
 日立は来年4月をメドに三菱電機の事業を自社の事業に統合。三菱電機が国内9施設に納めた装置の保守やサービスも引き継ぐ。神戸市の開発・製造拠点で従事する約100人の人員を移籍させるかは今後詰める。
 
 日立は日本と北米、アジアで13施設から粒子線装置を受注した実績がある。三菱電機の事業買収で特許を含む技術を取り込み、競争力を高める。
 
 粒子線装置は大型加速器を使って放射線の一種である陽子線や炭素線(重粒子線)を腫瘍に照射し、がんを治療する装置で、従来の放射線治療に比べて副作用が少ない。現在、世界で70台以上が稼働。今後は中国など新興国でも需要が拡大し、年10台程度が新設されると予想されている。日立は年6台程度の受注獲得を目指す考えだ。
 
??日立、三菱電機からがん治療装置事業を買収
投信1
2017年12月7日、日立製作所(6501)と三菱電機(6503)は、三菱電機の粒子線治療システム事業を日立に売却すると発表した。これまで、三菱電機は、国内で9施設に粒子線治療システムを納入した実績を持つ。一方、日立は、日本、北米およびアジアの著名病院13施設から受注し、そのうち8施設が稼働済みである。
 
三菱電機は納入実績では日立を上回るものの海外実績がない。このため、今回、日立への売却に合意したと推察される。
 
粒子線治療は、治療による副作用が少ないことや、治療後の社会復帰も比較的早いことなどから、有効ながん治療法の一つとして国内外で注目されている。また、日本では、2016年4月から、小児がんの陽子線治療と、骨軟部がんの重粒子線治療が保険適用となるなど、がん治療法の一つとして認知・普及が進んでいる。
 
今後、関係当局の審査・承認などを経て、三菱電機の粒子線治療装置に関わる設計・製造・販売・保守事業は2018年4月に日立に統合される予定である。日立に統合されることで開発や販売体制が強化され、この事業がグローバルに成長を加速していくかが注目される。