院長ら労基署に告発へ 研修医自殺後も放置

2017.10.26

院長ら労基署に告発へ 研修医自殺後も放置

新潟市民病院自殺 遺族が刑事告発へ

新潟市民病院(新潟市中央区)で勤務していた研修医、木元文(あや)さん(当時37歳)が過労自殺した問題を巡り、同病院が今年1~6月に延べ90人の医師に労使協定違反の長時間労働をさせていたとして、木元さんの夫が26日にも、市と篠田昭市長、片柳憲雄院長を、労働基準法違反の疑いで新潟労働基準監督署に刑事告発する方針を固めた。夫の代理人弁護士が明らかにした。
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木元さんは2016年1月に自殺。夫は同年8月に労災申請し、11月には同病院で違法な長時間労働が横行しているとして市に改善を申し入れた。

 しかし市は具体的な改善策を取らず、今年1~6月に延べ90人の医師に労使協定(36協定)に反する最大月177時間の残業をさせていたことから、告発に踏み切ることにした。労働時間は市への情報公開請求で把握したという。

 新潟労基署は今年5月、木元さんがうつ病を発症する直前1カ月の残業時間が160時間を超えていたとして、自殺を労災と認定。その後同病院に対し、長時間労働の改善などを求める是正勧告をした。それらを受け、市は7月から、紹介状のない一般外来患者の受け入れ停止や救急搬送の受け入れ削減など過重労働の軽減策を講じている。

 夫の代理人である斎藤裕弁護士は「新潟市民病院は遺族の申し入れを無視して長時間労働を放置し、労基署に言われてようやく動き出した。自主的に改善できるとは思えない」と告発理由を説明。夫は「法にのっとり適切と思える行動をする」とコメントした。同病院は「事実確認中」としている。【堀祐馬】