◼️不適正「飲食」 銀座で「会議」3300万円

2017.04.21

◼️不適正「飲食」 銀座で「会議」3300万円

毎日新聞2017年4月20日
 公益社団法人「全国老人福祉施設協議会」(全老施協、東京都千代田区)が、役員や関係者の高級飲食店での飲食費を「会議費」として処理するなど不適正な支出を繰り返していたとして、公益法人を監督する内閣府の公益認定等委員会に報告を求められたことが関係者への取材で分かった。不適正な支出は2013年度から16年度途中までで約3300万円に上るとみられる。内部で批判が高まり、ほぼ全ての理事が辞任する事態に発展している。

 全老施協は06年に社団法人として設立、09年に公益法人に移行した。特別養護老人ホームやデイサービスセンターなど約1万1500の施設・事業所が加盟し、運営費の8割以上を会費で賄う。特養ホームと医療の連携の調査研究などで厚生労働省から14年度に約2200万円、15年度に約820万円の補助金を受けている。

 毎日新聞が入手した内部資料によると、会議費は少なくとも13年度約980万円▽14年度約1250万円▽15年度約880万円▽16年度上半期約200万円--が計上されていた。

 内訳を見ると、14年7月には、元会長で一周忌を迎えた中村博彦・元参議院議員の「偲(しの)ぶ会」を東京・赤坂の料亭で開き、参加者から計12万円を会費として受け取る一方、14人分の飲食代約54万円を会議費として支出。銀座のクラブでの2次会は11人分55万円を全て会議費として処理した。

 15年10月に12人が参加した「介護福祉を考える会」では赤坂の料亭と銀座のクラブで計約95万円。他にも高級飲食店を月数回の頻度で利用し、会議費として処理していた。関係者は「現職の国会議員が参加した会合もあった」と話す。

 不適正支出を知った公益認定等委員会は、昨年11月に全老施協の立ち入り検査を実施。資料を基に不適正支出を確認し、一部の役員が頻繁に飲食していた実態も把握したという。今年1月、文書で「法人としての管理・運営能力の欠如が疑われる。公益法人認定法に違反している恐れがある」として、支出の実態や再発防止措置の詳細な報告を求めた。

 全老施協は第三者組織を設け、2月に委員会に調査結果を報告した。しかし、再発防止策などが不十分だったため再報告を求められた。3月の総会で会長を含む理事29人中28人が辞意を表明し、一部の理事が損害を賠償する考えを示したという。

 全老施協は毎日新聞の取材に「委員会への報告が終わるまでは応じられない」と回答を拒否。委員会は「調査中の案件についてはコメントできない」としている。【伊澤拓也】

 【ことば】公益認定等委員会

 複数の都道府県で活動する公益法人の認定を審査・監督する首相の諮問機関で、2007年4月に内閣府に設置された。法人の適正な運営を確保するため、立ち入り検査や報告を求める権限があり、認定基準に適合していない疑いがある場合は勧告や命令、認定取り消しを答申できる。内閣府による認定取り消しは「日本ライフ協会」など4例ある。公益法人は登記のみで設立できる一般法人と違い、税制上の優遇がある。



◼️老施協、理事が不適切支出 高級クラブの飲食、会議費に

朝日新聞デジタル
 特別養護老人ホームなどが入る公益社団法人「全国老人福祉施設協議会」(老施協、東京都千代田区)で、理事らが飲み食いに使った高額なお金を「会議費」として運営費から支出していたことが関係者への取材で分かった。計約3300万円に上るとみられ、内閣府の公益認定等委員会が不適切とみて報告を要求。理事の大半が辞意を表明する事態になっている。

 老施協は高齢者施設の代表的な団体で、特養やデイサービスなど約1万1500の施設・事業者が加盟。会費で運営費の8割以上を賄い、厚生労働省から補助金も受けている。

 関係者によると、2013年度ごろから理事らが高級料亭や高級クラブなどで飲食した際、その代金1人5万~10万円分を、運営費から会議費の名目で繰り返し支出していた。計約3300万円に上るという。

 昨年11月に公益法人を監督する公益認定等委員会が立ち入り検査に入り、不適切な支出を一部確認。実態解明や再発防止策を求めた。老施協は第三者委員会を設置し、2月にいったん調査内容を報告したが、不十分だと指摘されて改めて調査しているという。

 この問題を受け、3月の総会で29人の理事のうち28人が辞意を表明した。

 老施協の天野尊明事務局長は、「公益認定等委員会の立ち入り検査があったのは事実。随時、調査を求められ、それが引き続き行われている段階だ。当然、結果が出たら報告するが、調査中のため現時点では話せない」としている。



◼️3300万円の不適正な支出が発覚…公益社団法人「全国老人福祉施設協議会」とはどんな組織?

長澤まき04/20/2017 11:52 am
公益財団法人の不適正な支出が発覚し、衝撃が広がっている。

銀座クラブでの飲食費を「会議費」と処理

毎日新聞は20日、公益社団法人「全国老人福祉施設協議会(全老施協)」が不適正な支出を繰り返していたとして、公益法人を監査する内閣府の委員会に報告を求められたと報じた。

役員や関係者らが赤坂の料亭や銀座のクラブなど、高級飲食店での飲食した際の費用を「会議費」として処理するなど不適正な支出を繰り返し、その額は約3年間で約3300万円に上るとか。

内部で批判が高まり、理事29人中28人が辞意を表明する事態になっているという。

2009年に「公益法人」として認可

全老施協は、昭和37年(1962年)に全国福祉協議会内に設置。

平成18年(2006年)に社団法人として独立し、平成21年(09年)に公益法人の認可を受けた。

「老人福祉・介護事業の健全な発展」が目的

同協議会の法人概要は、主な目的をこう記している。

老人福祉および介護に関する正しい知識の普及ならびに理解の促進を図るとともに、サービスの質の向上確保に関わる調査研究を行い、もって老人福祉および介護事業の健全な発展と国民の福祉の増進に寄与する

高齢者の福祉増進に関する調査研究や研修、普及啓発活動や相談支援が主な事業だ。

全国1万5000施設・事業所が加盟

同協議会には全国1万2000施設・事業所が加盟。

毎日新聞によると、運営費の8割以上を会費で賄っており、厚労省からの補助金も受けているそう。



「在宅サービス委員会」「介護人材対策委員会」「21世紀委員会」「広報委員会」など複数の委員会があり、厚労省や全国社会福祉協議会、日本介護支援協会などと連携。

同協議会の会長挨拶には、「利用者の幸せを願い、24時間365日、一生懸命に勤めておられる介護現場の仲間たちの組織として、我が国高齢者福祉・介護の一層の充実発展を目指しております」と書かれている。

研修や普及啓発、調査などを実施

厚労省の資料によると、同協議会は「介護力向上講習会」や「生活相談員研修会」、「科学的介護スキルアップ研修会」などの老人福祉・介護に関する研修等の実施に加えて、全国大会・研究会議も開催。

普及啓発活動として月刊機関紙「老施協」や年1回の「全国老施協だより」等の発行、週1回のニュース配信、介護作文・フォトコンテストなどを実施。

他にも、「口腔ケアガイドブック」といったマニュアル作成や、老人福祉・介護に関する調査事業、介護現場の求人活動を支援する情報サイトの運営や、相談支援、国際交流なども行っている。

ネット上に「税金のむだづかい」と批判の声

老人福祉・介護に関わる公益法人の不適正な支出発覚は大きな注目を集めており、同協会のHPはアクセス集中でつながり辛い状況に。

「税金のむだづかい」「あまりに酷い」「酒くらい自分の金で飲め」「福祉を食い物に」「中核の人たちがこんな有様では、現場がブラック化するのは当然」「刑罰を処すべき」など批判が相次いでいる。