製薬各社、医療経営士を増員へ 変わる"医療"への対応急ぐ

2017.03.21

製薬各社、医療経営士を増員へ 変わる“医療”への対応急ぐ

2017年3月20日
 製薬各社は医療ニーズの開拓や医療経営に精通する専門職を増やす。武田薬品工業は2017年内にチームリーダー職の「医療経営士」の資格取得率を、16年11月比約2倍の100%弱とする。医療機関のニーズを調査する「コーディネーター」(仮称)も17年度中に現在比2倍程度の約20人に増やす。エーザイや中外製薬も同様の専門職を増員する。地域包括ケアシステムの普及といった医療形態の変化に対応する。

 医療経営士は、日本医療経営実践協会が認定する医療と経営の知識を備える人材。武田薬品は医療経営士を増やして、医療の効率化を幅広い視点で考えられる社内環境をつくる。

 コーディネーターは全国で10人弱を置き、各地の医療ニーズの調査などを進めている。17年度中に増員し、地方自治体やIT企業との協業を模索する。

 エーザイは医師や看護師などとの情報交換を促して認知症の効果的なケアにつなげる「ワンチームコーディネーター」を17年度に現状比約2倍の40人程度に増やす方針。中外製薬は「メディカル・ネットワーク・リエゾン」を4月以降、増員する。現在は各支店に1―2人ずつを配置し、専門医と開業医の橋渡しなどを手がけている。

 政府は医療や介護を地域で一体的に提供し、大病院への集中を分散する地域包括ケアシステムの構築を重視している。この一環で16年4月、患者の健康状態を日常的に把握できる「かかりつけ医」や「かかりつけ薬局」に関連する新たな診療報酬が設定された。こうした動きの進展に伴い、製薬各社の営業体制も変化しつつある。