県立7病院、累積赤字68億円 廃止などの施設、縮減へプラン /福島県

2017.02.13

県立7病院、累積赤字68億円 廃止などの施設、縮減へプラン /福島県
2017.02.09 朝日新聞



 県は8日、経営譲渡・廃止するなどした県立病院の累積赤字額が68億円余りになることを明らかにした。合わせて、2017年度から20年度までの4年間で実施する県立病院事業の改革プランの素案を発表。経営譲渡・廃止した病院跡地の売却益で累積赤字を約8億3千万円縮減する。過疎地の病院には訪問診療や訪問看護で患者数の確保を求め、収益構造の改革を目指す。


 県立病院の経営のあり方を有識者が話し合う県立病院事業経営評価委員会で、県が示した。県は民間病院の進出などで患者数が減った県立病院について、「地域医療を支える役割を終えた」として削減を進めている。これまでに県立の五つの病院と1診療所について地元の自治体に譲渡したり、廃止したりした。

 県病院経営課によると、経営譲渡・廃止した六つの医療施設と、帰還困難区域にある大野病院(大熊町)の累積赤字額は今年度、68億7千万円の見込み。新年度からの4年間で、統合された会津総合病院(会津若松市)と喜多方病院(喜多方市)、廃止されたリハビリテーション飯坂温泉病院(福島市)の跡地の売却を進め、累積赤字額を約60億4千万円まで減らす。

 南会津(南会津町)、宮下(三島町)の2病院は民間医療機関の進出が困難な過疎地域にあり、矢吹病院(矢吹町)は県立唯一の精神科医療施設。県はこの3病院を公的支援が不可欠な「政策医療」に位置づける。

 今年度の赤字は南会津病院が約5億2千万円、宮下病院が約3億4千万円、矢吹病院が約6億円になる見込み。県は一般会計から財政支出し、赤字分を穴埋めする。

 県は、矢吹病院には幅広い年代の患者に対応できる医師数の確保を、南会津、宮下の2病院には足腰の弱い高齢者への医師による訪問診療や入院患者の確保、訪問看護ステーションの設置を通じて患者数を増やすことを求めた。(鹿野幹男)


 ■県立3病院の経営状況

             宮下病院     南会津病院    矢吹病院

 純損益(赤字) ▼3億4400万円 ▼5億2700万円    ▼6億円


 病床利用率       43.5%     51.2%   77.8%


 外来1日あたりの患者数 58.5人    250.2人   66.5人


 ※16年度決算見込み。▼はマイナスを示す