PMDA、2年連続で世界最速  新有効成分の審査で

2016.11.08

PMDA、2年連続で世界最速  新有効成分の審査で
2016.11.04 日刊薬業 


 医薬品医療機器総合機構(PMDA)は2日の運営評議会で、新医薬品の新有効成分の審査で世界最短を更新し、2014年から15年にかけて2年連続で世界最速の医薬品審査庁になったことを明らかにした。PMDAの審査期間の中央値は284日だった。米国は351日、カナダは355日、豪州は373日、欧州は417日、スイスは464日。6極の審査庁を対象に、中立的な独立機関が評価を行った。

 PMDAは、10年までは6極の中で最も新薬審査に時間がかかっていた。わずか数年で世界最速になった理由について、近藤達也理事長は「相談業務を徹底的に実施した結果だ。そうすれば途中のやりとりがほとんどなくなる」と述べた。

 薬事戦略相談の実施件数が今年度は減少していることも明らかにした。近藤理事長は「薬事戦略相談を始めた当初は、製品開発を希望するアカデミアから膨大な数の相談が寄せられた。その後、5年間で3000件以上を実施し、アカデミアにも一通り行き渡ったとみるべき」と述べた。PMDAは主な相談事例を積極的に公表し、開発者の疑問を解消していく方針。

●電子データ活用の中長期展望も

 10月から承認申請時の電子データ提出が始まっている。PMDAは、このデータを今後どう活用するかの中長期的な展望も打ち出した。PMDAは今後のスケジュール感について「現時点での想定と期待であり、変更する可能性もある」としながら、18年度までには可視化された電子データに審査員がアクセスできるようになり、個別品目の審査でデータ活用が定着すると見通した。

 さらに19~21年度には蓄積されたデータを利用できる環境が整い始め、品目横断的な検討を本格的に開始できるようになると予想。22~23年度には、疾患モデルを策定したり、疾患別ガイドラインを策定したりして、医薬品開発に貢献できるようになると見通した。

 またPMDAは部局横断的なワーキンググループとして、「革新的な医薬品製造技術に関する審査・GMP調査における対応方針」の検討を7月から開始したことも明らかにした。当面の課題として、医薬品の連続生産を検討する。

●被害救済、上期は845件処理

 PMDAは副作用被害救済制度の16年度4~9月期実績も公表した。請求件数は957件(うちHPVワクチンは213件)、決定件数は845件(122件)、支給額は9億7900万円。請求から6カ月以内に処理した件数の割合は67.9%で、処理期間の中央値は5.3カ月だった。