あま市民病院:指定管理者制度導入へ

2017.07.03

あま市民病院:指定管理者制度導入へ 医師不足、経営苦しく /愛知
2017.06.29 毎日新聞



 十分な医師を確保できず苦しい運営を続けているあま市民病院(あま市甚目寺畦田)は、管理運営を民間の法人に任せる指定管理者制度の導入を決め、このほど募集を始めた。医師不足に悩む同様の自治体病院も多く、今後が注目されている。

 あま市民病院は旧海部郡の自治体でつくる公立尾陽病院が前身。旧病棟は耐震性に問題があり、合併してあま市が発足したのを機に、一昨年11月、現在地に市民病院として移転新築された。診療科は11科(外来は8科)で、ベッド数は180床となっている。

 設備は最新に変わったが、常勤医師は現在11人で、充足数は「半分程度」(同病院)という。そのためベッド数も4分の3の135床しか稼働していない。2004年度に臨床研修医制度が変わり、医師が患者や症例の多い特定の病院に集中することになり、多くの病院で医師不足が深刻化している。あま市民病院も、この問題に直撃された格好だ。

 医師不足は病院経営にも影響している。医師や稼働ベッドが少ないので、患者も減っている。昨年度は市から同病院費用の3割強にあたる約13億円が支出された。同病院経営改革室は「高齢化社会でもあり、身近に医療機関があるのは市民生活を守る上で欠かせない」として病院自体は存続させ、運営を医師を集められる民間法人に任せることにした。

 県地域医療支援室によると、07年に国保東栄病院(東栄町)が指定管理者制度を導入し、名古屋市の公立病院でも導入が進んでいるが、他に例はないという。

 あま市では、選定委員会で応募のあった法人を審査し、12月議会で優先候補を報告する方針。【長倉正知】