新市民病院 きょう全面開院/地域の要へ 重い課題も

2016.07.04

新市民病院 きょう全面開院/地域の要へ 重い課題も
2016.07.01 



 地方独立行政法人の長崎市立病院機構が運営する長崎みなとメディカルセンター市民病院(新地町)が1日、全面開院する。市が新病院建設の基本構想を策定して23年。入院ベッド513床が全て整い、地域医療の要として期待されるが、2期連続の赤字やER型救命救急センターの未整備など重い課題を抱えている。

 旧市民病院は手狭になった上、耐震強度が不足していた。市は1993年、老朽化した成人病センター(淵町、今年3月に閉所)と統合し、新たな病院を建設することを決定。2006年に新地町での建て替えを決めた。08年には、県と長崎大学病院から市民病院と日赤長崎原爆病院を統合した高機能病院の整備を要請されたが、拒否した。

 病院棟の延べ床面積は約4万平方メートルで旧市民病院の2倍。2期に分け建設し、1期棟(地上8階地下2階)は14年2月、2期棟(地上4階地下1階)は今年3月に供用を開始。その後、1期棟の7階を100床分の病室に改修する工事を進めてきた。駐車場棟は来年3月に完成予定。

 ただ、同機構の2013年度と14年度決算は大幅な赤字に陥り、ER型の設置は救急専門医を確保できずに先送りしている。一部病床を経営改善につながる「地域包括ケア病棟」へ転換することを検討しているが、地元医療関係者から反対の声が上がっている。

 同機構理事長を兼ねる兼松隆之院長は「ハード面の整備は区切りを迎えるが、機能の整備は途上になっており、市民に申し訳ない。できるだけ早期に機能も整え、市民に信頼される病院として役目を果たしたい」としている。(原口司)