医療構想、質の転換 未稼働の病床を減・リハビリなど充実

2016.06.02

医療構想、質の転換 未稼働の病床を減・リハビリなど充実 /和歌山県
2016.06.01朝日新聞



 団塊の世代が75歳以上になる2025年に向け、今後約10年で目指す医療体制の方向性を示す「県地域医療構想」が策定された。稼働していない病床を減らすほか、リハビリなど回復期の医療を充実させるなど質の転換も盛り込んだ。


 ■県、25年向け方向性示す

 県長寿社会課によると、15年1月現在の県内人口は約100万3700人で、うち75歳以上が15%の14万9500人。国立社会保障・人口問題研究所によると25年までに、人口は約13万5千人減る一方、75歳以上が3万4千人増えると推計されている。高齢化が進むことから、患者数はほぼ横ばいと推定。そのため25年に必要な病床数は、13年の必要病床数と比べほぼ横ばいの9506床(28床減)と想定した。

 14年7月の病院や診療所からの報告によると、県内の病床数は1万2540床。県医務課によると、稼働率は8割程度で、約2割が使われていない現状があるという。

 構想では、将来の人口構造を考え、病気や手術直後に必要な「治す医療」だけでなく、リハビリや長期療養などの「支える医療」も重視する質の転換が必要と提言。救急救命を要する「高度急性期」と手術直後などの「急性期」の必要な病床数はそれぞれ14年の約半数に。一方、リハビリなどの「回復期」の病床数は約3倍に増やし在宅復帰を促す。難病患者や障害者など長期の療養が必要な患者のための「慢性期」の病床は約4割減らす方針だ。

 県医務課の貴志幸生・課長補佐は「各病院との話し合いを進め、実際に使われていない病床を選別していく。在宅医療の支援なども進め、県民のよりよい医療の確保に努めたい」と話している。(杢田光)


 ■県内の医療機能別病床数と2025年の必要病床数推計


 医療機能別 2014年7月現在の病床数(床) 25年の必要病床数の推計

      差

 高度急性期            1684           885

   ▼799

 急性期              5874          3142

  ▼2732

 回復期              1171          3315

   2144

 慢性期              3577          2164

  ▼1413

 合計              12540          9506

  ▼3034

 ※2014年7月の病床数合計は分類なしの234床を含む



朝日新聞社