◎病院 車で患者迎えに 草津で医療支援 診療所医師らの要請で 搬送の選択肢増え好評

2016.04.04

◎病院 車で患者迎えに 草津で医療支援 診療所医師らの要請で 搬送の選択肢増え好評
2016.04.02 読売新聞


 診療所の医師らの判断に基づき、草津総合病院(草津市矢橋町)が患者のいる診療所や特別養護老人ホーム、自宅などに車で迎えに行くサービス「地域医療サポートカー」が好評だ。救急車を呼ぶほど重篤ではないが、自力で病院に行かせるのは難しい場合など毎月10件前後の利用がある。滋賀県内では初めての取り組みで、2月に京都市で開かれた「日本医療マネジメント学会 第13回京滋支部学術集会」でも発表した。

 対象は、発熱や食欲低下などで急な体調の変化が起きて、診療所の医師らが早急に病院で受診する必要があると判断した人。看護師と病院事務職の計3~4人が訪問し、ストレッチャーで車に乗せる。車内での医療行為は行わない。かつて患者の転院時などに使っていた車1台を専用のサポートカーとしている。

 患者の搬送をめぐっては安易に救急車を呼ぶ「コンビニ受診」を防ぐ必要がある一方、自家用車やタクシーで運ぶには寝たきりで乗せるのが難しかったり、途中で倒れる危険があったりする場合がある。「いい方法はないか」と診療所の医師らから要望を受けた同病院が検討し、2014年6月からサービスを始めた。

 これまでの出動数は177件(3月末時点)。初めの3カ月間は月1~2件だったが、徐々に知られ、最も多かった14年7月と16年3月は19件で、10件前後で推移している。依頼者は開業医が43%、特別養護老人ホーム12%、ケアマネジャー10%など。医師以外の人が呼ぶ場合も主治医と連携して判断する。

 年1~2回利用するという草津市若草5丁目の「若草診療所」の猪飼剛理事長(66)=県医師会会長=は「今までは寝たきり状態以外の人は、何とかしてタクシーで行ってもらっていた。搬送のツールは多い方がいい」と期待する。

 同病院の平野正満院長(60)は「地域医療の後方支援として、今後はさらに体制を強化したい」と話している。(田代真也)