長崎市民病院 救命センター本年度断念

2016.02.29

長崎市民病院 救命センター本年度断念/市長表明 専門医は退職しゼロ
2016.02.26 長崎新聞


 長崎市の田上富久市長は25日、新地町の長崎みなとメディカルセンター市民病院に計画しているER型救命救急センターの本年度末までの整備を断念したことを明らかにした。3人以上の救急専門医の配置を目指していたが、同専門医2人が3月末で退職し、ゼロになる。長崎市立病院機構中期計画(2012~15年度)では本年度末までの同センター整備を掲げていた。

 定例市議会一般質問で、深堀義昭議員(自民)の代表質問に答えた。

 同専門医を中心に24時間365日対応し、救急患者の初期診断を行う同センターの整備は、市民病院が掲げる四つの柱の一つ。当初、14年2月の1期棟開院時に合わせた整備を予定したが、専門医確保が2人にとどまり設置を先延ばし。今回は2度目の延期となる。

 市地域医療室などによると、市民病院の同専門医2人は、救急患者のうち約4割の初期診療を担っている。2人の退職後は、救急医療の経験がある医師1人を救急部門に配置するなどして対応する考え。救急患者の年間受け入れ件数の約1割に当たる300件程度が長崎大学病院など他の病院に搬送されることになると市は推計している。

 答弁で田上市長は「達成できずおわびする。第2次中期計画(16~19年度)の早期に整備する」としたが、専門医確保のめどは立っていないという。(山口紗佳)