厚労事務次官就任 二川一男氏(滑川出身)に聞く 継続3法案の成立を 労働基準法・確定拠出年金法・社会福祉法 地域医療構想 具体化にも力

2015.11.10

厚労事務次官就任 二川一男氏(滑川出身)に聞く 継続3法案の成立を 労働基準法・確定拠出年金法・社会福祉法 地域医療構想 具体化にも力
2015.11.08北日本新聞



 厚生労働事務次官に就任した二川一男氏(滑川市出身)が、北日本新聞社のインタビューに応じた。労働、年金、福祉など各分野で課題が山積する中で「一歩ずつ解決したい。ことしの国会で継続審議となった3法案は早期成立を目指す」と意欲を語る。中小企業の月60時間を超す時間外労働に対する割り増し賃金などを見直す労働基準法や、社会福祉法人制度改革が柱の社会福祉法などの改正を目指す考えだ。 (聞き手 東京支社編集部長・北崎裕一)

 ―就任にあたって抱負は。

 「各分野の課題を一歩ずつ解決したい。労働、年金、医療、介護、子育て、福祉と大きく分けても六つの分野があり、幅が広い。ことしの通常国会で継続審議となった労働基準法、確定拠出年金法、社会福祉法の早期成立に努力する」

 ―年金分野の経験が長い。勤労者の現役時代に掛け金を確定して納め、資金運用して老後の受給額が支払われる日本版401k(確定拠出年金)の導入に携わった。

 「長勢甚遠さん(元法相)が当時、自民党プロジェクトチームの責任者を務め、私は確定拠出年金準備室長として制度立案を進めた。1999年ごろから始め、法律施行は2001年だった。今回の法改正案は、老後について公的年金と相まって、企業年金や自主的な努力で準備が必要との趣旨であり、税制優遇で促進策を取ったが継続審議となった」

 ―10月に施行された医療事故調査制度の導入にも力を注いだ。

 「医療事故が患者にも分かりやすくなり、再発防止につながる。事故が起きた時の調査が法律上、医療機関の義務となったのは画期的だ。基本は第三者も入れて院内調査する。遺族は第三者調査機関である医療事故調査・支援センターに調べてもらうこともできる。当該事故で何が起きたのか説明することが大事だ」

 ―ほかに、直前の医政局長時代に力を入れたことは。

 「昨年の医療法改正で導入された地域医療構想を具体化させた。それまで医療法に基づく医療計画はあったが、いわばベッド数の規制だった。構想では各地域の医療ニーズをきちんと把握する。例えば脳卒中や心臓病の発生頻度や手術件数などを予測し、必要なタイプの医療機関を各地域で整備する。今後も高齢化が進み、非効率に医療供給すると医療費が増えていく。地域の実情に合った医療体制を作るガイドラインを示した」

 ―小学3年まで県内で過ごした。北陸新幹線で首都圏との時間が短縮し、盛り上がっている。

 「生まれは滑川で、父の転勤の都合で幼稚園の2年間は福井で過ごし、小学生の時は高岡にいた。祖父は滑川で売薬と農家をしていた。富山は医薬品やアルミ製造が盛んで、他県にないような産業がある。太平洋側以外の地域での産業拠点であり、東京と(時間的に)近付くことで一層発展が期待できる」