〈診療報酬改定2016〉医療提供体制改革の視点で議論

2015.10.03

〈診療報酬改定2016〉医療提供体制改革の視点で議論
医療部会、改定基本方針で
2015.10.01 Medical & Test Journal 



 社会保障審議会・医療部会(部会長=永井良三・自治医科大学長)は9月16日、2016年度診療報酬改定の基本方針についての議論を開始した。医療保険部会での議論は既に開始されているが、医療部会では医療提供体制改革の視点から改定に関する議論を進めるため、厚生労働省が医療提供体制改革に関する論点(たたき台)を提示。この論点のたたき台と、医療保険部会にも提示した次期改定に向けた基本認識・改定の基本的視点を反映させた「基本方針」として一本化する方向性を確認した。

 厚労省が示した医療提供体制改革に関する論点では、▽医療需要の変化への対応▽医療従事者の確保▽質の高い医療の効率的な提供▽医薬品・医療機器の産業振興-の大きく4つに分類。委員から明確な反対意見はなかったが、次期改定に向けて地域の人口減少や少子高齢化、終末期の看取りや救急医療、調剤報酬の在り方などへの問題意識が示された。

 これに対し相澤孝夫委員(日本病院会副会長)は、次期改定の基本方針を考える上で「人口減少」を重要な視点として盛り込むよう指摘。人口問題は、地域によっての格差も大きく、地域の実情に応じた医療提供体制を整備することが必要と主張した。

 相澤氏はまた、論点で病床機能の分化・連携と明記されていることに触れ「本当に病床機能なのか。病棟なのか、病院なのか、病院関係者は混乱している」と問題提起した。

 一方、中川俊男委員(日本医師会副会長)は「われわれは地域医療構想と診療報酬はリンクすべきでないと言ってきた。構想区域によって状況は異なるため一律の診療報酬では難しいと懸念しているためだ」とした上で、「地域医療構想について4つの医療機能のいずれを選択しても安定した医療提供が担保されるような診療報酬が絶対に必要ということを明確に位置付けてもらいたい」と強く求めた。

 花井圭子委員(連合総合政策局長)は14年度改定で「主治医」と表現した部分が「かかりつけ医」という表現に変更されている点に言及。中川委員は、政府系会議の資料で「かかりつけ医」という表現が使われているとし「かかりつけ医でいくべき」と述べた。かかりつけ医の表現をめぐっては、医療保険部会でも意見が出ていた。