社会医療法人財団せせらぎ会   東栄町国民健康保険東栄病院

2015.08.17

社会医療法人財団せせらぎ会
      
東栄町国民健康保険東栄病院

付属下川診療所




開設者 東栄町長:村上 孝治
管理者 病院長:丹羽 治男
病床数 69床(一般病床40床・介護療養型老人保健施設29床)
診療科目 内科・外科・小児科・泌尿器科・精神科・整形外科

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院長:丹羽 治男  ・・ご挨拶・・~平成27年4月号 病院だより ~



地域包括ケアシステムは、「重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供されるしくみ」と厚生労働省では定義しています。地域包括ケアという言葉は国保の世界で長く使われてきた用語で、その理念のもとにしくみづくりや施設整備が行われてきました。この地域包括ケアシステムをもう少しわかりやすくなるよう考えてみたいと思います。
  

そもそもなぜ住み慣れた地域に住み続けることがよいのでしょうか?確かに現在日本において都市、へき地を問わず、足腰が弱ったり、認知症になったりして、家にいられなくなる人が後を絶ちません。そして施設に入った多くの方が、「家に帰りたい」と言われています。

自分らしい暮らしを続けていくことはどうして大事なのでしょうか?安らぐから?楽だから?皆さんはどうお考えですか?

我々一人一人が生きていくことの価値はどこにあるのでしょうか?生活のすべてを他の人に任せざるを得ない方の生きる価値はどう説明したらよいのでしょうか?
  

「住まい・医療・介護・予防・生活支援」、これらはそれぞれ専門分野化していってしまって、細切れで別々のサービスとなってしまいました。

療の中でもそれぞれ専門分野があり、その道の専門家は専門とする領域を診療します。

しかし細分化したそれぞれの領域の相互の関係が希薄になり、結果的にたくさんの隅間ができてしまったために、「ひとりの人」に対して一体的に提供する必要が出てきました。

人的に、切れ目ないサービスを国は目指しています。しかし全国津々浦々、24時間切れ目なくすべてのサービスを提供できるように準備することは可能なのでしょうか?
  

顔の見える関係とはお互いのつながりを実感できる関係であります。相手がうれしい顔をしていれば自分もうれしくなる、悲しく泣いていれば自分も涙が出る、サービスを受ける側と提供する側は一つではないが、別々の二つのものでもない。それが自分と周囲の人々、家と地域をつなげている本来の関係だと思います。

今と将来をつなげるための現実的な落としどころを、視野を広げて見つけていかなければなりません。
  

人が生きていくために必要なものは、「居場所」と「役割」です。住み慣れた地域、住み慣れた家はどんな状態になっても自分の居場所が感じられるところで、慣れ親しんだ雰囲気は最も自分の力を発揮するために必要なものです。そして家や地域とのかかわりの中で最期まで、そして死してなお自分に役割がある、だからこそ家に居続けられることが大切だと思います。
  

地域から見た地域包括ケアシステムは、地域が将来へつながって行くための有効かつ重要な手段です。目の前のお年寄りをこの地の将来のためにどう役に立ってもらうか?そうやって地域に住む一人一人がお互いに生きている価値を高めることができれば本当に素晴らしいことです。

~平成27年4月号

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