「消費税はどの程度補填された?」厚労省が調査

2015.08.17

「消費税はどの程度補填された?」厚労省が調査

11月にも補填の実態を示す調査結果が報告される予定


2015/8/16

土田絢子=日経ヘルスケア 
 

    中央社会保険医療協議会の診療報酬調査専門組織「医療機関等における消費税負担に関する分科会」は8月7日、2014年4月に消費税率が5%から8%に引き上げられた際、診療報酬でどの程度補填されたのかを把握する調査の実施を決めた。結果は11月をめどに報告される予定だ。

 社会保険診療は非課税取引であり、仕入れにかかる消費税は医療機関が負担している。その負担分は診療報酬で補填する対応が取られてきたが、補填が不十分だという意見が医療機関側で強い。今回行う調査では、そうした医療機関側の負担の実態を明らかにする。

 調査対象は、現在行っている第20回医療経済実態調査のうち、事業年度が2014年4月から2015年3月の医療機関など。費用のうち課税経費の消費税相当額(2014年に増税した3%分)と、収入のうち診療報酬本体に上乗せされた分を比較して補填状況を把握する。用いるデータは、第20回医療経済実態調査データと、レセプト情報・特定健診等情報データベース。比較は、開設者別、病院機能別、入院基本料別に区分して行う。

 2014年の3%増税時は、2014年度診療報酬改定で消費税対応分として約2600億円が確保され、初・再診料や入院料に点数が上乗せされた。2017年4月には消費税が8%から10%に引き上げられるが、そのときに医療機関の控除外消費税をどう扱うのかは不透明な状況だ。与党の2015年度税制改正大綱には、医療にかかる消費税の税制のあり方について、抜本的な解決に向けて適切な措置を講ずることができるよう、「個々の診療報酬項目に含まれる仕入れ税額相当額分を『見える化』することなどにより実態の正確な把握を行う」と盛り込まれた。こうした流れを受け、同分科会で実態把握に向けての調査と議論が進められることになる。