「複数階で診療所」OK ビルでの開設、規制緩和へ

2015.08.11

「複数階で診療所」OK ビルでの開設、規制緩和へ 
 
2015/8/11 日本経済新聞


厚生労働省はビルの複数フロアにまたがって診療所を開設する場合の規制を緩める方針だ。

いまは専用のエレベーターか階段を設けるよう自治体が求めることが多いが、これを不要とする通知を今年度内にも出す。

診療所は開業時の設備費用を抑えられるようになり、地価の高い都市部では診察や待合室などのスペースを広げやすくなる。

 厚生労働省は2005年の通知で、医療機関には構造上の一体性が必要だとした。

複数の建物の間に公道が通っている病院では、建物を空中の渡り廊下でつなぐよう求めた。都道府県はこれを踏まえ、2階と3階などにフロアがまたがる診療所に専用の階段かエレベーターの設置を求めることが多かった。

 このためビル内に開業する場合は設備投資のコストがかさみ、スペースも手狭になりがちだった。国家戦略特区の作業部会では、診療所を開業することが多い歯科医師の団体から規制を緩めてほしいと要望が出ていた。

 厚労省は規制を緩めることでビル内の診療所のスペースが広くなれば、医療サービスの質の向上にもつながると判断した。診察スペースが増えれば予防歯科など新たなサービスに取り組む診療所が増える可能性があるためだ。2階と4階など離れたフロアにまたがる診療所を認めるかどうかも検討する。