大津市民病院、独法に 市長「早期に移行」方針 /滋賀県

2015.08.06

大津市民病院、独法に 市長「早期に移行」方針 /滋賀県
2015.08.04 朝日新聞


 大津市の越直美市長は3日、深刻な赤字が続いている大津市民病院(本宮2丁目)の経営主体を、新たに設立する地方独立行政法人に移すと発表した。市議会の議決を得て最終決定する。時期は未定だが、市長は「早期に移行したい」と述べた。

 県内の公立病院の地方独法化は初めて。理由について市長は「経営改善のためのコスト管理の徹底と、医療の質の向上」と説明した。市幹部によると、現在公務員扱いの職員は独法化で非公務員化を想定。人事や給与の面で制約が少なくなって人材が確保しやすくなり、より高度な医療が提供できる、としている。

 独法には市が全額出資し、経営者の理事長らの任命や「中期目標」の指示などの権限も市が握る。救急医療や、採算が取りにくい政策医療について、市長は「維持していく」との見解を示した。

 市職員労働組合連合会は取材に「市民負担の増加や不採算部門の切り捨て、労働条件の悪化などが懸念される。見直しを求め続けたい」としている。

 同病院は近年、厳しい経営が続いており、2014年度決算で赤字は約13億1100万円、累積赤字は約139億2千万円に上る。大学教授や医療関係者らの検討委員会は7月、指定管理者制度や民間譲渡も検討したうえで、「独法化が相当」と答申した。同病院は1937年開設。病床506床、医師77人、看護師467人、医療技術職86人(4月現在)。(青田貴光)


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大津市民病院を独法化へ 経営健全化目指し答申案印刷用画面を開く 2015年06月17日 京都新聞



大津市民病院経営形態検討委員会(委員長・尾形裕也東京大政策ビジョン研究センター特任教授)が16日、大津市役所で開かれ、市民病院の経営形態について「地方独立行政法人化が相対的にふさわしい」とする答申案を了承した。

今後、同委員会が答申案を正式決定した後、市長に答申し、市が病院の地方独法化を目指す。

 答申案では地方独法化のメリットとして▽市の医療政策を反映しつつ公務員の定数制約が無くなり柔軟に職員配置や採用ができる▽複数年契約で経費節減ができる-など経営の自由度が増すことを挙げた。

 検討対象だった「指定管理者制度」や「民間譲渡」は、500床以上ある市民病院の委託や移譲先が見つからないリスクがあることなどから除外した。

 また、現在の市民病院の課題も列挙。地域内に集まる大規模病院との役割分担や連携にむけ、診療科目の再編や集約化、病床数の調整なども含めた長期的な経営戦略を立てる必要性を指摘した。地域のかかりつけ医からの紹介率が44%と低く地域医療連携が不十分として、対策強化も求めた。

 地方独法化の留意点として、一般会計からの繰入金の減額計画策定や、職員の意識改革のためのインセンティブ(動機付け)制度導入などに取り組むよう求めた。一方、政府が2025年時点の病床数を削減する方針を15日に示したことも議論され、「早急に(市民病院のビジョンを)示していかなければならない」などの意見が出た。

 同病院は2013年度決算で約130億円の累積赤字を抱え、企業債償還や医療職人材確保などの課題があり、昨年10月、職員らでつくる委員会が地方独法化を提言。今年2月から専門家による検討委が病院の課題や経営形態のあり方について議論していた。