[病院の実力](159)看護外来 患者の日常支援(連載)

2015.08.03

[病院の実力](159)看護外来 患者の日常支援(連載)
2015.08.02 読売新聞



 ◆生活の質向上へ相談・指導

 高齢化によって、病と付き合いながら自宅で生活する人が増えている。自分で医療器具を使ったり、自己管理したりすることが欠かせない。その強い味方が看護師だ。とりわけ特定分野の専門性を磨いた看護師が、医師や薬剤師らと連携しながら、外来で患者の日常生活を支援する「看護外来」を設ける医療機関が多くなっている。

 読売新聞は、高い専門知識や技術を持つ日本看護協会認定の認定看護師、専門看護師のいる計2187施設に、2014年1~12月の主な看護外来の利用実績などをアンケートし、898施設から回答を得た(回収率41%)。一覧表には代表的な四つの看護外来の延べ利用者を足して計500人を超えた施設(該当がない県は、最多の医療機関)を多い順に掲載した。

 利用者が多いのは、がんなどの手術後につけた人工肛門や人工膀胱(ぼうこう)の管理などを指導する「ストーマ、皮膚排せつケア」だ。自然な排尿ができない患者に管を使った適切な排出法、失禁対策も伝える。皮膚の炎症やかゆみのケアについてもアドバイスする。

 日常生活の自己管理や生活習慣の見直しが必要な「糖尿病、生活習慣病」の外来利用者も多い。仕事や趣味、家族関係などをきめ細かく尋ね、どのような食事や運動なら無理なく続けられるかを患者と共に考える。腎臓機能が衰えた患者に、自宅で行える透析法の腹膜透析も指導する。

 がん特有の心身の痛みや、家族の相談などに対応する「がん看護、緩和ケア」では、多忙な医師に代わって病気の詳しい説明や治療の選択のアドバイスをする場合も多い。退院後に必要な点滴や在宅酸素などの扱い方、地域の介護や医療資源などについて相談に乗る「在宅療養相談」は、闘病への安心感も与えてくれる。

 これら四つの外来は原則として保険が利く。数間恵子・東大元教授(看護学)は「看護外来は認知症や不妊治療など新しい分野にも広がっている。患者の生活の質の向上のために、今後ますます重要になる」と話す。(岩永直子)


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