西胆振 25年に1580病床削減*道推計*「機械的」戸惑いも

2015.08.03

西胆振 25年に1580病床削減*道推計*「機械的」戸惑いも
2015.07.31 北海道新聞


 胆振総合振興局は2025年時点で西胆振(6市町)で必要な病床数について、13年より最大1580床削減し、2292~2823床とする道の推計を報告した。人口減少などを踏まえたもので、道は推計をたたき台に「地域医療構想」を策定する方針で、入院医療の基礎単位となる2次医療圏ごとの必要病床数などを取りまとめる。推計に西胆振の関係者からは「機械的だ」など戸惑いも広がっている。(芝垣なの香)

 むろらん広域センタービルで29日夜に開かれた、西胆振保健医療福祉圏域連携推進会議(会長・稲川昭室蘭医師会長)で示した。25年の必要病床数は救急救命・集中治療の「高度急性期」が279床、次いで緊急性の高い「急性期」800床、リハビリや在宅復帰に向けた「回復期」616床、現在の療養病床に当たる「慢性期」597~1127床。13年の計3872床より全体で1049~1580床削減となる。

 西胆振の医療、行政関係者ら約30人でつくる推進会議を「調整会議」と位置づけ、推計をたたき台に年度内に西胆振圏域の必要病床数などを詰め、医療機関に自主的な削減や転換を求める方針だ。

 国が医療費抑制を目的に、入院から自宅や介護施設などでの治療に転換を促す方針を示しているのを受けたもので、この日の会議では関係者から戸惑いの声が出た。

 伊達赤十字病院の武智茂院長は「病院の将来構想を生かせなくなる恐れもあり、『言うは易(やす)く行うは難し』」と反発。各自治体も国が地方創生を進めるために求めている「地方版総合戦略」の策定に取り組んでおり、室蘭市の小泉賢一副市長は「機械的な推計だけではなく、総合戦略の『人口ビジョン』も加味すべきだ。国の考えは整合性がとれない」と述べた。

 振興局保健行政室の及川忠弘室長は「強制的に変化を求めるものではなく、個別の病院の取り組みは時間をかけて検討してほしい。まずは西胆振としての目標値を議論したい」と答えた。

◇地域医療構想◇

 国が各都道府県に策定を求めている、将来の医療提供体制のあり方。道は団塊の世代が75歳以上となる2025年時点の人口推計や診療実態を示すレセプト(診療報酬明細書)から、必要病床数などの推計を発表した。道は来夏の策定を目指しており、道内21の2次医療圏ごとに「調整会議」を開き、圏域ごとの目標を取りまとめる。