国家戦略特区法の改正案が成立、診療所でも診療可能に

2015.07.21

国家戦略特区法の改正案が成立、診療所でも診療可能に

外国人医師の受け入れに関する規制が緩和


2015/7/10

二羽 はるな=日経ヘルスケア 



     医療や福祉分野の規制緩和策を盛り込んだ国家戦略特区法の改正案が7月8日に参議院本会議で可決され、成立した。医療分野では、外国人医師が日本で診療することを可能にする「臨床修練制度」の規制が緩和。通常は厚生労働省が指定した病院か、指定病院と連携体制が確保された診療所でしか診療できないが、国家戦略特区では指導体制を整えていれば単独の診療所でも診療できるようになる。

 臨床修練制度は、外国人医師らに日本の医療技術を学んでもらうことを目的に導入された制度だ。「外国医師等が行う臨床修練に係る医師法第17条等の特例等に関する法律」に基づくもので、厚労省が指定した病院で、指導医の下、最長2年間にわたって診療を行える。昨年10月に改正法が施行され、診療可能な場所に指定病院との連携体制を確保した病院や診療所が加わったり、日本で診療できる期間が最長4年間に延びた。また、高度な医療技術を持つ外国人医師が日本の医師に技術を教えるため診療することも可能になった。今回の国家戦略特区法の改正により、国家戦略特区では診療可能な場所がさらに増えることになる。

 現在までに国家戦略特区として指定されているのは、東京圏(東京都千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、江東区、品川区、大田区、渋谷区、神奈川県並びに千葉県成田市)、関西圏(大阪府、兵庫県および京都府)、新潟県新潟市、兵庫県養父市、福岡県福岡市、沖縄県の6区域。このほか、秋田県仙北市、宮城県仙台市、愛知県を地方創生特区とすることが決まっており、政令公布を経て国家戦略特区となれば、規制緩和の対象となる。

 秋田県仙北市は区域方針案で外国人医師の受け入れ環境の整備を挙げている。外国人医師の受け入れにより、医師不足の解消や医療ツーリズムの推進につなげたい考えだ。

 改正法案は近日中に公布される予定で、公布から3カ月以内に施行される。