厚労省の先進医療会議、審議受け先進医療の新規患者登録を再開

2015.07.12

厚労省の先進医療会議、審議受け先進医療の新規患者登録を再開

群馬大、千葉がんセンターが院内改革状況を報告


2015/7/6

土田絢子=日経ヘルスケア 
 


 厚生労働省は7月3日、腹腔鏡下手術事故を受けて5月から先進医療の新規患者登録を中断していた群馬大学病院、千葉県がんセンターについて、自主点検結果の報告を踏まえ、新規患者の組み入れ再開を認める事務連絡を両病院に出した。2日に行われた厚労省の先進医療会議での審議を踏まえての措置。

 群馬大病院は11技術の先進医療(A区分6技術、B区分5技術)を、千葉県がんセンターは3技術の先進医療を実施している。自主点検項目は、(1)先進医療技術が実施届出書の記載通りに遺漏なく行われているか、(2)実施した症例の定例報告や有害事象の報告が適切に行われているか、(3)患者同意書は適切に保管されているか、(4)倫理審査委員会が適切に開催されているか――など。両病院ともに自主点検の結果、先進医療の実施体制に問題がないと報告した。

 さらに2日の先進医療会議では、両病院が医療安全管理体制の改善・改革状況も報告した。群馬大病院はナンバー制診療科を廃した外科診療センターと内科診療センターの設置、全死亡症例をチェックする「死亡症例検証委員会」の開催、インフォームドコンセントにおける看護師の同席や病院が承認した書式の使用、インシデント報告やバリアンス報告の推進――などの取り組みについて病院長が説明した。医師からのインシデント報告は平均18件/月(2014年4~11月)から平均25件/月(2014年12~2015年5月)に増えたという。

 これに対して委員からは、「一人ひとりのスタッフにどう安全文化を浸透させるかが問題だ」「様々な委員会ができているが病院長があえて抜き打ちで出席するようなことをしてはどうか」「改善のスピードが遅い」などの厳しい意見があった。

 一方、千葉県がんセンターは、医療安全管理委員会を医療事故の原因分析や再発防止における最高決定機関と位置付けた。外部委員を招へいするなどして体制を強化し、必要があれば病院長に対して手術の中止勧告を出せるようにした。また、事象の報告を推進するため、医療事故の当事者以外の職員からの報告も推奨し、医療安全管理室に相談窓口を設けるなどの改革を進めている。