小児患者190人に禁忌鎮静剤 人工呼吸中、厚労省13年調査

2015.07.23

小児患者190人に禁忌鎮静剤 人工呼吸中、厚労省13年調査
2015/7/21 共同

 小児集中治療室(PICU)を持つ国内23の医療機関で2013年に人工呼吸器を付けて治療を受けた子供の4%超に当たる約190人に対し、禁忌とされる鎮静剤プロポフォールが投与されていたことが21日、厚生労働省研究班の調査で分かった。

 プロポフォールは添付文書の禁忌事項で、集中治療下で人工呼吸中の子供への使用禁止が明示されているが、実際には医師の判断で使うこともある

昨年2月、東京女子医大病院で投与された2歳男児が死亡する事故が発生。事態を重く見た研究班が同12月、PICUのある全国29施設の13年のプロポフォール使用状況を調べた。

 有効回答があった23施設で、PICUに入室し人工呼吸器が必要だった16歳未満の子供は計4283人。

うち7施設で計189人にプロポフォールを使用していた。

中の3施設では計8人に対し、海外の文献などに基づき医師の間で使用の目安とされ、重い副作用を招く恐れがある48時間を超えて使用

うち7人への使用は72時間を超え、1人は1週間以上だった。

 投与の理由は「手術中に使用していたので継続した」「他の薬剤による副作用のため」「他の薬剤の効果が薄れてきたため」などが目立った。

 研究代表者で日本集中治療医学会の氏家良人理事長は「使用は限定的だと確認された」とする一方、「医師は禁忌であることを再認識し、保護者への説明を尽くし同意を得ることを原則としなければならない」と指摘。

報告書に(1)複数の医師やスタッフによる使用可否の判断(2)投与時間は48時間以内(3)心電図や血圧、肝機能の測定など経過観察――を徹底するよう明記した。

 研究班は「今回は、女子医大病院の問題発覚前の13年が対象期間だったが、現在はさらに使用が減っている可能性がある」としている。〔共同〕