病院REIT「病院経営経験者の関与を」 国交省が指針

2015.06.19


病院REIT「病院経営経験者の関与を」 国交省が指針 
 
2015/6/17 日本経済新聞


 国土交通省は17日、病院を投資先とする不動産投資信託(REIT)の普及を促す資産運用会社向けの指針を取りまとめた。7月1日から適用する。非営利な面がある病院の事業特性に配慮するため、病院経営の経験者などが関与する組織体制の整備を盛り込んだ。病院経営に投資マネーを呼び込み、施設の充実を通じた医療環境の強化を促す。

 REITは、投資家から集めた資金を使って不動産を建設したり購入したりする。その不動産から得られる賃料などで収益を上げて投資家に分配する。病院向けREITは、資産運用会社側が用地や施設を保有し、病院が賃料を支払う。病院側には初期投資などの負担軽減や病院運営に集中できる利点がある。

 資産運用会社の体制整備として、病院経営の経験者の配置に加え、病院不動産への投資業務経験を持つ外部の専門家が助言する枠組みを求めた。違反する場合、国交省の指導対象となる。また病院側との信頼関係の構築にも言及し、一方的な賃料の引き上げなどを避けるよう求めた。

 政府が昨年1月に閣議決定した「産業競争力の強化に関する実行計画」で、医療環境整備に向けて病院を対象にしたREITの活用を促す指針づくりが盛り込まれた。これを受け、国交省が策定作業を進めてきた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・国交省/病院特化型不動産投信の普及後押し/運用会社向け指針で最終案公表
2015.06.18 日刊建設工業新聞 2頁 (全546字) 
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 国土交通省は17日、病院に特化した不動産投資信託(Jリート)を普及させるため、不動産業者など資産運用会社向けに作る指針の最終案をまとめた。

 不動産取引認可の取得申請時に整備すべき組織体制や、取引先の病院関係者との信頼関係を構築するための留意点を整理。病院の建物や土地を取得・売却する際の投資判断は内外の専門家の助言を聞いてから行うとした。近く運用を開始する。

 最終案では、投資法人(リート)の資産運用会社として病院不動産の取引を行う宅地建物取引業者に対し、病院事業の特性に精通した人材を登用することを求めた。建物の取得や売却などを判断する際には、病院不動産への投融資業務に精通した外部の専門家から意見を聞くことも盛り込んだ。

 これらの取り組みの前提として、資産運用会社には病院関係者との信頼関係を構築するように努めることを要請。医療法や地域医療計画の内容を十分に理解した上で、日ごろから連絡や情報交換を密に行い、取引後のトラブルを防ぐよう求めた。

 厚生労働省によると、14年時点で全国に約8500施設ある病院の耐震化率は67・0%。

 国交省は、投資家から直接出資を募るJリートを導入して新築や再整備の工事資金を調達しやすくし、特に耐震化が遅れている市町村運営の病院の耐震化を急ぎたい考えだ。