東千葉MC1年 「全面開院」へ看護師不足 追加で100人確保 急務=千葉

2015.06.10

東千葉MC1年 「全面開院」へ看護師不足 追加で100人確保 急務=千葉
2015.06.09 読売新聞



 ◆管外搬送減 救急医療で成果

 東金市丘山台の「東千葉メディカルセンター(MC)」が、昨年4月の開院から1年が過ぎた。3次医療に対応可能な先端の救急医療施設を持つ地域待望の中核病院としての役割を担うが、現在はまだ一部のみ開院している状態だ。来年度中の全面開院を目指す中、医師や看護師など人材確保が課題となっている。(羽田和政)

 東千葉MCは県立東金病院の閉鎖に伴い新設。約8ヘクタールの敷地に、地上6階地下1階、延べ床面積約2万7800平方メートルの規模で建設された。24時間対応の救急救命センターも有する。

 建設費は約138億円で、運営は同市と九十九里町でつくる地方独立行政法人「東金九十九里地域医療センター」が行う。医師の安定確保や高度医療維持のため千葉大医学部と連携し、同大付属病院東金九十九里地域臨床教育センターを併設しているのも特徴だ。

 東千葉MCによると、昨年の開院前3か月間に、山武郡市消防本部が対応した救急患者は、41%が管外の医療機関に搬送された。開院後1年間の救急患者は8695人で、管外搬送は26・5%に減った。東金市の志賀直温市長は「患者がより近い場所に速やかに搬送されることで、一人でも多くの命が助かったり、症状が軽く済んだりすることは大きな意味がある」と話す。

 救急医療で一定の成果を上げる一方、全面開院に向けて課題もある。現在は常勤医30人、看護師130人、内科や外科、小児科など18診療科に120床だが、計画では全面開院時に常勤医57人、看護師276人、23診療科に314床の規模を予定している。

 医師確保については千葉大との協定でメドがついているものの、看護師の確保は急務だ。来年3月に1期目の卒業生が出る市内の城西国際大学看護学部から約25人が就職予定というが、全面開院までにさらに約100人必要で、看護師経験者や離職者への声掛けなどを精力的に行う必要がある。

 東千葉MCセンター長の平沢博之・千葉大名誉教授(75)は「千葉は医師・看護師という医療資源の人口比率が全国的にも低く、中でも最も不足している山武、長生、夷隅地域にあってこの1年よくやってきたと思う。MCのフルオープンに向け、人員の安定確保に努め地域の期待に応えたい」と話した。