酒田市立八幡病院改革プランの 点検及び評価について

2015.05.25

酒田市立八幡病院改革プランの
点検及び評価について
平成26年12月10日


「八幡病院の方向性について」
 

平成21年度から25年度までの5年間の病院改革プランの目標期間においては、平成22年度を除き経常収支は黒字となってはいるが、これは一般会計からの多額の繰入金により達成されて来たもので、今後、国や地方自治体の財政状況が厳しくなる見込みであることや、地域
の人口減少の進行により、他の公立病院においても入院患者数が減少する傾向にあり、患者数の伸びが期待できない状況にあることから、このままの経営形態では病院としての機能を維持して行くことが非常に難しい時期に来ている。
 
設定した数値目標については、病床利用率のみ達成されているものの、それ以外については未達成という状況である。
特に職員給与費率は、退職給付費引当金が計上されていないことから退職者の多い年度においては70%を超える状況にある事や、診療報酬制度の改定や地方公営企業会計の会計基準の変更など病院経営を取り巻く環境の変化が大きく、小規模な病院ではこういった変化に即応するための迅速な対応が難しい状況に置かれている。
 

また、小規模な市立病院組織の中では、医療スタッフの継続した確保や、少人数職場が多く将来的な人材育成面での課題もある。
 
医師不足、看護師不足の中、それぞれ医療スタッフ等の確保に努めて来ており、経営努力の面では一定の評価はするものの、地域医療を取り巻く環境が大きく変化して来ている状況の中で、地域の医療供給体制を維持して行くためには、八幡地域に限らず、酒田市もしくは北庄内
全体という大きな枠組みの中で、八幡病院のあり方を考えて行く必要がある。
 
平成24年度の評価委員会の開催以降、酒田市立八幡病院のあり方について検討が進められて、

①地方独立行政法人化、

②地方公営企業法の全部適用、

③有床診療所化の3つの方向性に
対して検討されて来たが、方向性としては下記のようにすべきと考えられる。

小規模な市立病院のまま継続して行くことは難しい
→これまでは、小規模な市立の病院としての機能を維持して来る事が可能だったが、人口減少による患者数の減少見込み、医療制度の大きな変化が想定される中では、
 現在のまま市立の小規模な病院として継続して行く事には限界がある。

①人口減少が進む中、患者の減少等に対し、随時適切な対応が出来る体制を取りづらい。

②今後激変が予想される医療制度の変更等に即応した体制を取ることが難しい。

③医師・看護師・その他医療従事者等の継続的な確保が課題。

④小規模病院のため、基本的に少人数職場が多く、将来的な人材の確保・育成に課題。


出来るだけ早い時期に地方独立行政法人への統合することが望ましい

・医療制度の急激な変化に対応し、地域の医療環境を守って行くため、地域の限ら
 れた医療資源を有効に活用して行くためにも、酒田市立八幡病院については、出来るだけ早い時期に、地方独立行政法人山形県・酒田市病院機構へ経営統合することが望ましい。

・ここ数年の間に、人口減少等により入院患者が減少し、病院としての経営存続が危ぶまれる場合は、診療所化を含めた検討を進めるものとする。


・医業収益の増、経費削減策等については、積極的な対応を行うこととする。 


1 評価結果のまとめ

2 方向性について

・山形県の2次医療圏では、患者数が去年がピークで急に落ちてきている。最上では患者の減り方が10%超えている。この傾向は来年以降もどんどん続くので、経営
 的には厳しい時代に入っている。

・2050年には庄内地域全部で人口が約6万人減る見込み。
10年後の2025年でも3万人減少。11~12%人口が減った時にやって行けるのか?
 
2025年の山形県の人口は国の0.83%になる。急性期病床が県内でも1700床程過剰となる見込みで、その分、病床はいやおうなしに減らされる。

・医業外の繰入金に頼った経営。人件費率が7割を超え、繰入金の比率が3割近い状態での長期的な存続は難しい。国の財政難で、今後の交付税が引き下げられるのは間違いない。
 その中では、今のやり方では立ち行かなくなる。

・救急体制についても、心臓病などの重篤な急患の場合、処置が30分以内であれば助かる確率が高い。

日本海総合病院から八幡病院まで20分弱で来る。救急車で、もこの辺は30分圏内ではないかと思う。

・北庄内、あるいは庄内全体を含めて、従来どおりの医療施設が恵まれて、そういうものが地域としては必要と思うが、そう行かなくなりつつある。
 
北庄内は一つの医療システムという捕らえ方で考えると、医師の配置も過不足なく、より負担のかからない形になると思う。

このような考え方を住民からも持って貰うことが理解を得るうえで必要になる。患者さんの分布を見ると確かに八幡病院の意義は十分感じられる訳だが、そこも踏まえながら広域的な病院の機能分担、連携というものを見ていく必要があると思う。

医療も庄内全体の問題。経営形態のありかたについては、地域全体の医療をどうする
か、そういった枠組みの中で考えるべき。

・病院機構へ統合としても独法の運営協議会、独法の評価委員会での協議もあり、基本構想を作って、その中で八幡病院も入れて、それで了承されれば、という流れになる。

・問題となりそうな所は病床機能は急には減らせないという所。
・特に救急医療に関しては激変のないように、という所がポイントかと思う。
・日本海総合病院と経営統合するということは八幡病院が無くなるのかな、と思われるところだ。火葬場の話もある。市町村合併で何でもかんでも無くなるという思いがある。
・方向性はある程度決まっていると思うが、地域としては近くに病院があり、夜間の救急患 者を診てもらえるという事で、非常に安心感をもっている。中山間地域の医療充実を図る

 拠点として八幡病院は維持して欲しいというのが地域住民の願いだと思っている。
・今までの話を聞いてきて、これまでの形態ではすごく大変なのかなと思う。日本海病院さんと統合した後、将来的には診療所という形は出来るようですけれども、いずれそういう方向に行くのであれば、スムーズに移行するようにお願いしたい。
 地域医療の後退というか、そのようなものがないようにして頂ければ、なおありがたいか
 なと思っている。
・実際75歳以上の患者が多いということで、今だと75歳でも車を運転するが、だんだん
 車を運転できなくなる。八幡病院まで歩いて来る人もいるが、バスで日本海総合病院まで
 行くというのが負担。

・病気になった時にどうするかという地元の気持ちもある。24時間デマンドタクシー等アクセス機能の整備ということも考えて行かなければなければいけない。

・地域住民の課題をクリア出来るという事になれば、ダメだということにはならないかと思う。
・経営のありかたについては、地域住民に丁寧な説明が必要。
・地域の病院が無くなるデメリットが発生するが、それに対して(市として)どういう対策、方策をするかまとめる必要がある。ソフトランデンィングするには、どういうふうにして いったらいいのか。

・毎年かかる繰入金や設備投資にかかる費用を循環バスなどに向けるなど、市としてのお金 の使い方の問題はあるかと思う。地域住民に負担をかけないというフォローがあれば、みなさん安心して統合に賛成する。

・タイミング外すと、有効な税金の使い方が遅れる。地域の方々へのマイナス面をどのよう にカバーして行くのか、地域の皆さんのニーズ、意見を聞くなりして、いろいろな案を出して頂くようにした方が良い。

・県も地域医療ビジョン平成27年度中に作る。統合をお願いする法人の方でも、これから 第3期の中期計画を作るが、平成27年12月議会の議決が必要。中期計画の作成では、
 その前に法人の外部評価委員会にもその話を出さないと間に合わない。

・日本全体がそういう状況にある中で、地域医療についてはその大きな絵柄を描かないといけない。手遅れになると凄惨なことになるので、決断するのは早い方がいい。
http://www.city.sakata.lg.jp/ou/byoin/yawatahsp/files/25cfH268a554fa159d454e14f1a30108a554fa17d50679c-518a5b503011.pdf