医学部「地域枠」1期生配属 肝付と奄美へ「地域の力に」=鹿児島

2015.04.27


医学部「地域枠」1期生配属 肝付と奄美へ「地域の力に」=鹿児島
2015.04.26読売新聞



 県内の離島やへき地に勤める医師を養成する鹿児島大医学部の「地域枠」制度1期生の女性2人が今月から、肝付町立病院と県立大島病院(奄美市)に配属された。2人は「少しでも地域の力になれるように頑張りたい」と意気込んでいる。(西田忠裕)

 地域枠制度は2006年に導入された。過疎地の医師不足解消を目指し、県が創設した奨学金制度と連動。入学金や授業料など6年間で総額940万円を県が貸し付ける代わりに、学生は卒業後、離島やへき地の病院、診療所に勤務する。3~6年勤めれば、貸付金の返還は免除される。

 肝付町立病院に赴任したのは鹿児島市出身の新村尚子さん(28)。医学部入学を志して浪人中、予備校の講師から地域枠制度を勧められ、「自分を必要としてくれる場所で働きたい」と決意した。院内で患者と向き合うほか、町内の岸良診療所へ週2回出張する。

 県立大島病院への配属についても、十島村3島(子宝、宝、悪石)への巡回があるという。

 2人は配属に先立ち、県庁で勤務先の決定通知書を受け取り、伊藤知事から「地域の人たちも大切にしてくれるはず。勤務後にまた報告を待っています」と激励を受けた。新村さんは「地域に元気を与えられる医師になりたい」と話している。

 ◆県、今後10年で137人に増やす方針

 県内では町村部を中心に医師確保を求める声が根強い。奨学金の貸与者は現在116人で、県は地域枠の医師を今後10年間で137人に増やしたい考えだ。

 県の推計によると、県内の医師数は、12年の4227人から25年には約4600人に増加する。県は、医師の配置を強く求める奄美、姶良・伊佐、南薩地域などを中心に今後10年間で399人を新たに配置する目標を掲げた。地域枠の医師はその3分の1にあたる。

 県地域医療整備課の中俣和幸課長は「やっと1期生が生まれ、これから成果が見えてくる。きっと地域医療に貢献してくれる」と期待する。ただ、地域枠の医師は、一定期間を過ぎれば離島やへき地での勤務を続ける義務はないという。