外来受け入れ減、地域医療に影響 聖マリアンナ大病院の指定医問題 /神奈川県

2015.04.20

外来受け入れ減、地域医療に影響 聖マリアンナ大病院の指定医問題 /神奈川県
2015.04.17 朝日新聞



 聖マリアンナ医科大学病院(川崎市宮前区)の医師が「精神保健指定医」の資格を不正取得したなどとして、厚生労働省が20人の指定医取り消し処分を決めた問題。同院が外来患者の受け入れを減らすなど地域医療にも影響が及んでいる。

 同院は市北部の唯一の精神科病床を持つ総合病院。精神病床は52で、市内や横浜市などからも1日平均約131人(2013年度)の外来患者が訪れる。市によると、3月下旬に市が立ち入りした時点で、26人の常勤精神科医がおり、このうち8人が指定を取り消される(1人は3月末で退職)。

 同院は既に、今月から新規の外来患者の受け入れを減らしている。同院が受け入れきれなくなった場合の対応について、市は県や横浜市などに協力を求める。

 一方、聖マリアンナ医科大学は、市が2006年に市立多摩病院(同市多摩区)を開設した当初から、指定管理者として同院の運営を担っている。市によると、今回資格を取り消される20人のうち12人が、過去5年間に同院で非常勤として働いていたという。

 指定管理期間は30年間で、市は、違法行為や市民の信頼を欠くなどした場合には指定を取り消せるとの協定を同大と結んでいる。また、救急や小児医療などの不採算部門を支える目的で、年間約6億2千万円の交付金も支出している。市は、多摩病院には多くの患者が受診しており、すぐには指定取り消しや交付金カットは行わないとした。

 市は近く、不正な資格取得の再発防止策などの報告を同大に求める。1カ月程度をめどに報告書の提出を受け、指定管理や交付金の継続についても判断するとした。(河井健)