医師数の地域格差広がる 08→12年、総務省調べ

2015.04.15

医師数の地域格差広がる 08→12年、総務省調べ /三重県
2015.04.14 朝日新聞



 県内で医師は増えているのに都市部に偏り、地域差がわずかに広がっていることが、総務省行政評価局の調べでわかった。地域差の拡大は全国的な傾向で、4年前よりも32都県で広がっていた。県内では、専門医を養成するプログラムを使い、偏りを解消する取り組みが進んでいる。


 行政評価局によると、医療機関で働く医師は2012年に約28万9千人で、08年から約1万7千人増えた。人口10万人あたりの医師数を都道府県ごとに見ると、最も多い京都府は296・7人で、最も少ない埼玉県の148・2人との格差が2倍となっている。三重県は197・3人で全国37位だった。

 都道府県で3~21ある「2次医療圏」ごとに人口10万人あたりの医師数を比べたところ、32都県で08年よりも最多と最少の差が拡大していた。

 県内に2次医療圏は四つある。人口10万人あたりの医師数では、中勢伊賀(津市、伊賀市、名張市)が259・7人で最も多かった。次いで南勢志摩(松阪市など)が201・5人、北勢(四日市市、桑名市など)が167・3人と続く。東紀州(尾鷲市、熊野市など)が152・7人で最も少なかった。

 08年と比べて、中勢伊賀で21・4人、南勢志摩で19・4人、北勢で7・2人、東紀州で9・4人、それぞれ増えている。

 最多と最少の格差は、中勢伊賀と東紀州で1・70倍だった。同じ組み合わせだった08年の1・66倍から0・04ポイント広がった。

 県地域医療推進課によると、県内では17診療科の専門医を養成するプログラムで、若い医師が複数の医療機関をローテーションすることで医師の偏在を改める仕組みを作っていて、全国的にも注目を集めている。プログラムは13年度に作られ、14年度に案内が出され、今年度から本格的に稼働するという。

 担当者は「若い医師がキャリアアップする中で、偏在の解消にもつなげたい。伊賀、東紀州、志摩地域が厳しい状況なので、ターゲットを絞って取り組んでいきたい」と話す。

 行政評価局は厚生労働省に、取り組みの効果検証と都道府県への情報提供を勧告した。三重県は、医師不足の状況を医療機関レベルで詳しく把握している18都道府県に含まれる。各病院を対象に、診療科別医師数や大学・公的病院からの医師数の増減、医師不足の影響などを調べている。(永井啓吾)